サロンにカウンセリングシートは必要?作成のポイントや活用のコツを解説!
「カウンセリングシートを導入すべきか迷っている」「作りたいと思っているが、作り方が分からない」と悩むサロン経営者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、カウンセリングを行うメリットやシート作成のポイント、活用するためのコツなどを解説します。おすすめの管理方法についても紹介しますので、顧客満足度を高めたい方や経営を安定させたい方は、ぜひ参考にしてください。
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サロンでカウンセリングを行うメリットとは?
主なメリットとして、次の4つが挙げられます。
- ニーズの把握や顧客分析
- 顧客の変化を把握
- スタッフ間での情報共有
- 顧客満足度の向上
1つずつ解説しますので、確認しましょう。
ニーズの把握や顧客分析
お客様の情報を収集し、どのようなニーズを抱えているのかを把握できます。また、収集した顧客情報を分析し、似たようなサービスを求めているお客様が多ければ新メニューを追加することもできるでしょう。
お客様とコミュニケーションを取りつつサロンを経営していくことで、より質の高いサービスを提供できるだけでなく、他店舗との差別化にもつながります。
貴重なお客様の声だね
顧客の変化を把握
お客様の基本情報が記載されたシートはカルテとして使えるため、初回の来店から今までの施術を振り返る際にも有効です。
1回のみの施術では大きな変化が感じられない場合でも、カルテを振り返ることで、これまでの施術を通して見られた変化を可視化できます。そのため、お客様としても変化が明確に分かり、施術の効果を体感してもらいやすいことがメリットです。
- POINT
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- これまでの施術とその経緯や変化を振り返ることができる。
スタッフ間での情報共有
カウンセリングシートは、サロンのスタッフ同士における情報共有にも活用できます。
来店日時によっては毎回同じスタッフが担当できるとは限らないため、担当スタッフ以外にもお客様の情報を共有しておくことで、いつでも質の高い施術を行えるでしょう。
スタッフで共有できるとフォローしやすいね
顧客満足度の向上
カウンセリングによって顧客のニーズを把握し、施術の質を高めやすくなるため、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
お客様1人ひとりに合わせた質の高いサービスを提供し、高い満足度を得られると、次回以降の来店も期待できます。そのため、結果的にリピーターの増加が見込める点もメリットとして挙げられます。
- POINT
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- ニーズに合った施術が満足度につながり、リピーターになる。
カウンセリングシートの作成で押さえておきたいポイント
カウンセリングシートのテンプレートを活用して作成する方法もありますが、テンプレートを使う場合も、内容は自店に適したものに変換し、質問方法を工夫する必要があるため注意してください。
ここでは、質問内容として最低限押さえておくべきポイントである、次の5つの項目を解説します。
- 基本情報
- 現在の悩み
- サロンへ来店した目的
- ライフスタイル
- 来店のきっかけ
それぞれ解説しますので、シート作成の参考にしてください。
基本情報
まず、お客様個人に関する基本的な情報をヒアリングすることが欠かせません。
接客時のお客様の間違いを防ぐだけでなく、顧客別に送付するダイレクトメールやキャンペーン情報にも関係するため、次のような情報は押さえておくと良いでしょう。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 電話番号
- メールアドレス
生年月日については、事前に聞いておくことで誕生月に使えるクーポンやキャンペーン情報の案内を行えるため、来店のきっかけを作りやすくなります。そのほか、家族構成や仕事、趣味なども、施術に関連する要素であれば聞いておくと良いでしょう。
誕生月のクーポンは嬉しいわ
現在の悩み
お客様自身が現在どのような悩みを抱えているのかヒアリングしておくことで、施術後に変化を実感してもらいやすくなります。
美容系のエステであれば肌や身体に関する悩み、美容室であれば髪の毛に関する悩み、マッサージ系のサロンであれば身体の不調が起きている部分など、具体的に聞き取りを行いましょう。
また、シートに記入してもらう際は顔や身体のイラストを載せておき、気になる部位に書き込んでもらう形式がおすすめです。文章で症状を伝えるのは難しく、お客様によっては面倒だと感じてしまう場合もあるため、より簡潔で具体的に症状を聞き取れる工夫をしましょう。
- POINT
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- 悩みをヒアリングしておく。
- シートに記入しやすいように工夫する。
サロンへ来店した目的
現状における悩みに加え、お客様がなぜ来店したのかについて聞き取りを行うことも欠かせません。
悩みをどのように解決したいのか、どのような未来を望んでいるのか、といった来店の目的を把握することで、より的確なアプローチを行いやすくなります。
また、併せて予算についても聞いておくと、予算内で目的を達成するための最適なプランを提案しやすくなるため押さえておきましょう。
予算内で提案してもらえると安心できるね
ライフスタイル
施術内容によっては、お客様のライフスタイルを知ることで提案の質を高め、さらに自宅でできるケアの指導を行うことも可能です。聞いておくと良い質問項目として、次のような例が挙げられます。
- 普段の睡眠時間
- 普段の運動習慣
- 普段の食生活
- 好きな食べ物
- お酒はどのくらい飲むか
- タバコは吸うか(吸う場合は1日何本か)
特に、エステサロンの場合は心身ともに健康状態の把握は欠かせないポイントであるため、忘れずに聞き取りましょう。
サロンの業種によって必要な項目を挙げましょう
来店のきっかけ
来店したきっけかについても聞いておくことで、今後の集客に活かせる情報を収集できます。
お客様への施術ではなく店舗のマーケティングに関連する要素であるため、回答についてはできるだけ簡単に答えられるものが望ましいでしょう。例として「どこで当店を知りましたか?」というような問いに対し、次のように選択肢で答えられる質問がおすすめです。
- ホームページ
- SNS(インスタ・Twitter・LINE・その他)
- Web広告
- 雑誌広告
- 予約サイト
- 友人の紹介
- その他
あくまで一例のため、参考としてご活用ください。
- POINT
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- 来店のきっかけは集客のヒントになる。
カウンセリングシートを活用するための3つのコツ
ただカウンセリングを行えば良いわけではなく、次のようなコツを押さえることで効果を最大限高められます。
- できる限りたくさん書いてもらう工夫をする
- 記載してもらった内容を会話のネタにする
- 定期的にカウンセリングを行う
それぞれ解説しますので、ぜひ取り入れてみてください。
できる限りたくさん書いてもらう工夫をする
カウンセリングの目的はお客様の情報を深い部分まで把握し、質の高い施術を行うことにあります。そのため、質問に対して答えてもらうのはもちろん、希望や要望をなるべく多く書き出してもらうことがポイントです。
シートを作成する際は、テンプレートをそのまま使うのではなく、お店側が聞き出したい情報を書いてもらえるような工夫が欠かせません。
細かな質問を記録し、お客様1人ひとりに合わせて最適なサービスを提供できるようにしていきましょう。
お客様のニーズを知る大事な部分ね
記載してもらった内容を会話のネタにする
お客様のなかには、記載してもらった内容をスタッフがしっかりと把握してくれているか、要望に答えてくれるかと不安に思う方も少なくありません。
そこでお客様を理解していることを示すためにも、記載してもらった内容は施術中の会話に盛り込み、お客様に寄り添う姿勢を見せることが大切です。自分について理解してくれていることが分かると信頼されやすくなり、リピート率も高められるでしょう。
- POINT
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- 会話の中で内容を深掘りしていく。
- お客様にとっても嬉しいのでリピートに繋がりやすい。
定期的にカウンセリングを行う
お客様の悩みや来店の目的が常に同じであるとは限らないため、定期的にカウンセリングを行い、状況を把握することが欠かせません。また、このような定期的な共有によってお客様は安心して施術を受けられるでしょう。
変化を知ることは最適なサービスの提供に繋がるため、既存のお客様への聞き取りも重要なポイントです。
経緯を理解した上で、定期的なヒアリングをしていきましょう
カウンセリングシートの種類と管理方法
管理方法には、大きく分けて「紙」と「アプリ」の2種類があります。
紙のシートはお客様が直接記入するため一目見て分かりやすい反面、大量の紙がかさばったり、更新作業が手書きで面倒だったりと、管理の大変さがデメリットとして挙げられます。
また、アプリの場合はデータベース上で顧客情報を管理しやすく、データの紛失を防げる反面、 システムの導入に費用がかかったり、トラブル時にデータにアクセスできなかったりなどのリスクがあります。
それぞれメリット・デメリットがあるため、店舗の規模や経営方針に合ったものを選ぶ必要があるでしょう。
現状の課題を把握することからだね
まとめ
今回は、サロンでカウンセリングを行うメリットやシートの作成方法、活用するためのポイント、管理方法などを解説しました。
お客様の情報を知ることは、サービスの質を高めてリピーターを増やすために欠かせません。本記事を参考に、ヒアリングした内容をもとに安定した経営が行えるようにしていきましょう。