予約システムの作り方とは?4種類の方法とサービスの選び方について解説
予約システムは、美容院やサロンなどに限らず、どのような業種でも必要な「予約対応」を効率化できます。とはいえ、導入するためには何をすべきか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、予約システムの作り方や導入するメリット・デメリット、選ぶ際のポイントについて解説します。予約システムの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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予約システムを作る4つの方法
予約システムは、次の4つの方法で構築可能です。
- WordPressプラグインを導入する
- SaaS型予約システムを導入する
- 開発会社に作成を依頼する
- フルスクラッチで開発する
それぞれの方法について特徴を解説しますので、どれを選ぶべきか考えてみましょう。
WordPressプラグインを導入する
WordPressとは、世界中で利用されているCMSであり、Webサイトのコンテンツを簡単に制作できます。既存の機能のほかに、機能を拡張してカスタマイズできるプラグインをプラグインを追加すると、予約システムの構築が可能です。
WordPressは無料で利用でき、さらにプラグインも無料のものが存在するため、コストを抑えられることが強みです。
ただし、比較的簡単にサイトを構築できるとはいえ、最低限の設定は自分で行う必要があるため注意しましょう。
予約機能もあるんだね
SaaS型予約システムを導入する
SaaSとは、サービスの提供事業者の持っているソフトウェアを、クラウドサービスなどでユーザーが利用できるようにしたサービスを指します。
SaaS型予約システムは、WordPressのように自分でサーバーを構築してサイトを設計する必要がなく、ブラウザ環境があればすぐに導入できることがメリットです。主に2種類のタイプがあり、月額課金制で毎月一定の料金を支払うタイプと、基本料無料で使えるタイプです。
手軽に使える反面、予約を受ける際は他社のWebサイトへ遷移が必要だったり、プランによって使える機能や予約数に制限があったりする点に注意してください。
- POINT
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- 定額制と基本無料の2タイプがある。
- プランの違いで使える機能にも制限や違いがある。
開発会社に作成を依頼する
開発会社に依頼することで、自社の業務形態に適した予約システムを構築できます。開発費用は発生するものの、カスタマイズの自由が効くため、予算がある場合におすすめです。
開発方法は2種類あり、一から開発を依頼する方法と、パッケージ製品をもとに自社の希望に合わせてカスタマイズする方法です。新規で開発する場合は1ヶ月以上の開発費用を要しますが、パッケージ製品から作るのであれば、数週間で納品されるケースが多くなっています。
一からお願いしたい
フルスクラッチで開発する
フルスクラッチとは、既存のプログラムなどを使わず、ゼロからシステムを構築する方法です。他社サービスのように制限なく開発できるため、自社独自のプラットフォームを作れます。
このように自由度が高いことがフルスクラッチの強みとはいえ、開発に必要なスキルや労力、時間などを考慮する必要があります。また、データベースが必要であり、ECサイトの構築よりも工数がかかるため、専門の開発会社へ依頼するのが現実的といえるでしょう。
- POINT
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- ゼロから開発するためスキルが必要、時間もかかる。
予約システムを導入するメリット
https://form.run/media/contents/business-efficiency/reservation-systems/#i-2
予約システムの導入には、次の4つのメリットが挙げられます。
- 予約管理や顧客対応の自動化
- 予約状況をリアルタイムで把握可能
- 予約の24時間受付が可能
- 顧客データをマーケティングに活用可能
1つずつ解説しますので、内容を確認しましょう。
予約管理や顧客対応の自動化
顧客からの予約を受け付けることはもちろん、受け付けた予約の管理や顧客への対応についても、システムによって自動化できます。
単なる予約受付機能だけでなく、フォームに記入された顧客情報を一元管理したり、予約を入れてくれた顧客への自動確認メールを送信したりすることが可能です。
従来は手作業で行なっていた上記の業務を自動化することで、店舗側のオペレーションコストを大幅に削減できるでしょう。
なんでも自動化できるんだね
予約状況をリアルタイムで把握可能
予約の状況はリアルタイムで更新されるため、店舗スタッフの情報共有がスムーズになることもメリットです。
電話やフォームなど、さまざまな経路からの予約を一括管理できるため、予約漏れや重複などを防げるでしょう。
- POINT
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- 予約情報を一本化でき、ミスを防げる。
予約の24時間受付が可能
システムを設置すれば、予約を24時間いつでも受け付けられます。
店舗側にとっては、営業時間内に予約の電話をとることが難しい場合、24時間の受付システムによって予約数増加が期待できるでしょう。また、顧客側にとっても好きなタイミングで予約できることは大きなメリットです。
機会損失を減らすという点においても、予約システムは効果的といえます。
朝でも夜中でも予約できるー
顧客データをマーケティングに活用可能
予約フォームに入力された顧客情報は、システムに蓄積されるため、データをマーケティングに活用できることもメリットの一つです。
顧客の基本情報のほか、予約の理由などを記載してもらう設定にすると、顧客が店舗に求めていることも見えやすくなるでしょう。顧客データを分析し、お客様1人ひとりのフォローアップをしていくことが欠かせません。
- POINT
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- 蓄積されたデータは、売り上げアップや接客の向上などに活かすこともできる。
予約システムを導入するデメリット
メリットだけでなくデメリットも存在するため、以下の2点について解説します。
- システムの設置に工数や費用が発生
- システムの保守・メンテナンスが必要
それぞれの内容を確認し、理解した上で導入を検討しましょう。
システムの設置に工数や費用が発生
予約システムを作るためには、構築のための工数と費用が必要です。作り方によってコストは異なりますが、機能を増やすとその分多くのコストが発生するため、自社にとって必要な機能を確認した上で検討しましょう。
もし「できる限り費用を抑えて設置したい」という場合は、無料で使えるシステムや運用コストの低いものを選ぶことがおすすめです。ただし、予約人数の制限が低い場合があるため、注意してください。
何を優先するかだね
システムの保守・メンテナンスが必要
システムは構築完了したら終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。顧客の個人情報を取り扱うため、常に安心して使えるプラットフォームを提供する必要があります。
脆弱性を放置していると、大切な顧客データが破損したり、個人情報が外部へ流出してしまったりする可能性もあります。万が一トラブルが発生すると、店舗の信頼を落としかねないため、十分な注意が必要です。
保守やメンテナンスは専門知識が必要ですが、SaaS型システムなどであれば運用会社がデータのバックアップやアップデートを行なってくれるため、比較的安心して利用できるでしょう。
- POINT
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- 個人情報を守ることは信頼にもつながる。
予約システムを選ぶ際のポイント
システムの導入にあたり、次の4つのポイントに注意しましょう。
- 予約管理機能
- 決済機能
- 顧客管理機能
- セキュリティ
それぞれ解説しますので、選ぶ際の参考にしてください。
予約管理機能
予約機能にはいくつか種類があり、主に以下のようなタイプがあります。
- 店舗側が事前に設定した時間枠から選ぶ
- 顧客側が時間を自由に選ぶ
- 顧客側が時間とスタッフを自由に選ぶ
店舗側・顧客側ともにさまざまな機能があるため、必要な予約機能について検討した上で選びましょう。
決済機能
予約だけでなく、決済にも対応しているサービスは多く存在します。予約の時点で決済が完了できると、無断キャンセル防止に繋がるほか、店舗での決済業務を省略可能です。
そのほか、回数券やチケットの購入、月額費用の自動回収などに対応したサービスもあるため、決済効率を高めたい場合におすすめです。
- POINT
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- 決済機能は、安易なキャンセルの防止、業務効率化にもつながる。
顧客管理機能
顧客データを店舗開発やマーケティングに活用したい場合、予約者のデータを蓄積できるシステムを選ぶと良いでしょう。
そのほか、データのCSV出力に対応しているなど、外部機能と連携しやすいかについても確認しておくと、効率的にデータを活用できます。
機能も充実しているね
セキュリティ
顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティについては特に重要視しなければなりません。
SSL設定への対応や個人情報保護、情報漏洩に関する対策、不正アクセス防止への取り組みなど、セキュリティレベルを確認した上で利用を検討しましょう。
取り扱いには細心の注意を払いましょう
まとめ
今回は、店舗における予約システムの作り方について解説しました。無料で作る方法から、自社開発する方法までさまざまな作り方が存在するため、必要な機能を把握した上で、適した方法を選ぶことが大切です。
本記事を参考に、予約システムを導入してみてはいかがでしょうか。