美容室の開業届を紛失してしまった!再発行の方法や控えが必要なタイミングを解説
美容室を経営している方の中には「開業届を無くしてしまった」「手続きに必要なので、再発行したい」と悩む方も多いのでは無いでしょうか。
結論から言うと、手続きには時間がかかりますが、必要な手続きを踏むことで再発行可能です。
本記事では、再発行する方法や必要になるタイミングなどについてまとめました。業主としての証明となる大事な書類であるため、ぜひ記事の内容にてしっかりと確認していきましょう。
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開業届を再発行する方法とは?
まず「保有個人情報開示請求書」を税務署に提出する必要があります。この書類は、届出をした際に提出した個人情報の開示を求めるもので、再発行のためには欠かせない書類です。提出する際には、氏名や住所など正確な情報を記入する必要があります。
続いて、保有個人情報開示請求書を税務署に提出したら、開示の決定通知を待つことになります。決定通知には最大で30日間ほどかかることがあるため、手続きを始める際には余裕を持って計画することが大切です。
なお、個人情報の開示請求には手数料として300円が必要です。支払い方法は窓口納付か収入印紙郵送の2通りがありますので、自分に合った方法を選択しましょう。
手順は以下の通りです。
- 税務署のウェブサイトから保有個人情報開示請求書をダウンロードするか、税務署窓口で入手する
- 必要事項を正確に記入し、個人情報開示請求書を税務署に提出する
- 開示の決定通知が届くまでの期間を考慮して、計画を立てる
- 必要な手数料を支払う方法を選択し、手続きを完了する
紛失してしまった場合でも、適切な手続きを踏むことで再発行が可能です。焦らずに正確な情報を提供し、確実に再発行して安心して事業を続けられるよう心掛けましょう。
わからない場合は税務署に確認してみましょう
その他の確認方法を2つ紹介
再発行するほか、次の2つの方法で入手・確認できます。
- 再度税務署に書類を提出する
- 閲覧請求をする
2つ目の閲覧請求については、申告書の見直しや書類作成時に確認するためのものであり、事業を行っていることは証明できないため注意しましょう。もし必要な場合は、再発行もしくは再度開業届を提出する必要があります。
再度税務署に書類を提出する
紛失してしまった場合、再度開業届を書き直して提出することで入手できます。
まずは正確な情報を記入し、必要書類を整えて税務署へ提出しましょう。提出後、税務署で再発行手続きが完了すると、新たに受け取ることができます。
提出方法によって受け取るのに時間がかかることがあるため、紛失してしまった場合は早めに対処しましょう。
いざという時のために、早めがいいね
閲覧請求をする
閲覧請求は開業の事実証明にはなりませんが、届出内容を確認したい場合は以下のいずれかの方法で確認可能です。
- 直接税務署の窓口で手続きする
- 郵送やオンラインから閲覧請求する
確認する1つ目の方法は、税務署の窓口を訪れることです。税務署に直接足を運び、手続きすることで閲覧できます。窓口で手続きを行う際には、身分証明書の提示が必要な場合があるため、事前に確認しておきましょう。
2つ目の方法は、閲覧請求をすることです。閲覧請求は税務署のウェブサイトから必要な書類をダウンロードし、郵送で請求するか、オンライン上で申請することで行えます。閲覧請求には手数料がかかることもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
- POINT
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- 郵送でもオンラインでも申請可能。
美容室の開業届が必要になるのはどんな時?
美容室の経営をしていて、必要になるケースはいくつか存在します。
- 屋号の銀行口座を作る
- 融資を受ける
- キャッシュレス決済を導入
- 小規模企業共済に加入
- 法人用クレジットカードを作成
- 持続化給付金の申請で新規開業特例を受ける
上記6つのタイミングについて、それぞれ解説します。
屋号の銀行口座を作る
美容室を経営する際に、屋号(店舗名)の銀行口座を開設する場合、開業届が必要になります。
銀行側は法人や事業主の身分確認を求められるため、提出することで美容室の経営者としての身分が証明されます。提出する際には、正確な情報を記入し、美容室の屋号が明確にわかるように注意しましょう。
経営者って実感する瞬間だね
融資を受ける
美容室の拡大や設備の導入など、経営に必要な資金を調達するために融資を受ける場合、金融機関は信用性を確認するために提出を要求することがあります。
融資の審査には時間がかかる場合があるため、融資を申し込む前から準備しておくとスムーズに対応できます。
- POINT
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- 融資を受ける際にも開業届が必要。
キャッシュレス決済を導入
キャッシュレス決済を導入する際には、決済業者や信頼性を確認するために開業届を提出する場合があります。
特に個人事業主や小規模事業者は身分確認が求められることが一般的です。キャッシュレス決済を導入する予定がある場合は、早めに用意しておきましょう。
いろんな場面で証明になるんだね
小規模企業共済に加入
美容室の経営者が災害や事故などのリスクに備えて加入する小規模企業共済では、加入の際に必要になることがあります。
共済への加入には経営者の身分確認が必要となるため、提出して加入手続きを進めましょう。
- POINT
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- 加入時には経営者の身分確認として必要。
法人用クレジットカードを作成
美容室の経営において、法人用のクレジットカードを作成する場合、発行会社から提出するよう求められることがあります。
法人用のクレジットカードは、個人のクレジットカードとは異なり、法人としての信用性を確認する必要があるためです。クレジットカードの申請前に準備しておきましょう。
法人のカードは便利だから申請したい!
持続化給付金の申請で新規開業特例を受ける
特定の状況下で新規開業特例が適用される持続化給付金の申請に際しては、美容室の開業届の提出が求められることがあります。
持続化給付金は新規事業を支援するための給付金であり、美容室の経営者にとって重要な支援策となります。再発行に手間取らないよう、慎重に保管しておきましょう。
- POINT
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- すぐに申請できるように、開業届は大事に保管しておく。
美容室の経営者が気をつけるべきこととは?
最後に、個人美容室を経営するにあたり、気をつけておきたいことやe-taxを使った場合の保存方法について確認しましょう。
開業届は個人事業主としての証明である
美容室のを経営する際には、控えを大切に保存しておくことが重要です。個人事業主としての証明書ともいえる重要な書類であり、税務署への提出を通じて、美容室の経営者としての届け出が行われ、事業を合法的に行うための証拠となります。
また、金融機関や公的機関との取引時にも提出が求められる場合があります。紛失や破損を防ぐため、安全な場所に保管し、必要な際にすぐに取り出せるようにしておきましょう。
再発行しなくていいようにしっかり保管しておきましょう
e-Taxで提出した場合の保存方法
近年、紙の提出だけでなく、e-Taxを利用して電子的に提出することも一般的になってきました。e-Taxで提出した場合、保存方法にも留意する必要があります。
まず、e-Taxで提出した際には、提出完了のメールやPDFファイルを保存しておくことが重要です。このメールやPDFファイルは、提出証明書として機能します。紛失した場合や後日必要になった場合には、この証明書が重要な役割を果たします。
さらに、電子的なデータは故障やデータ消失のリスクがあるため、バックアップを取ることも大切です。クラウドサービスを利用したり、外付けハードディスクに保存したりして、大切なデータが失われないようにしましょう。
開業届は美容室の経営者にとって重要な書類であり、保存しておくことで様々な場面で安心して利用できます。保管にも十分な注意を払いながら、美容室の経営を成功させていきましょう。
- POINT
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- e-Taxでの提出でも、メールやPDFファイルを保存しておくことで提出証明書となる。
- データ紛失に備えてバックアップをとることも重要。
まとめ
今回は、開業届を再発行するための方法や必要なタイミングなどについて解説しました。
個人事業主として事業を行っていることの証明となるため、スムーズに手続きを行うためにも無くさないように注意しましょう。