美容師の労働時間改善方法!長時間労働のイメージを払拭
日本では長時間労働、サービス残業が当たり前という習慣があり、美容師も拘束時間の長い職業として認知されています。しかし、現在は社会が大きく変化したこともあり、長時間労働や残業時間に対して法律で規律されるようになりました。社会の変化に伴い、労働時間、また働き方の改革なども進んでいます。今回はそんな美容師の労働環境について紹介していきます。
強く根付いている美容師=長時間労働というイメージ
残業することは当たり前であり、正しいことであるという社会の習慣が今では「ブラック」とされ、ブラック企業やブラック職業として取り上げられています。そのような中、長時間労働・時間外労働の上限が法律で規制され導入されることになりました。多くの企業ではこの規制導入により様々な改善策が求められ実施されています。
美容師=長時間労働といったイメージが強く根付いている職業です。しかし「働き方改革」の影響により美容業界でも改善されつつあるものを紹介していきます。
長時間労働は法律でも規制
法律には、労働者を保護する権利があります。厚生労働省によって定められたものには「労働者の安心・快適に働くことができる環境づくりを目指して」といったコンセプトをもとに、労働基準法が定められています。これは、労働者が健康で安全に業務に従事でき、労働災害などの保証を実施するものです。
労働基準法では1日8時間、1週間40時間を労働時間の基準とする。と定められています。また、6時間を超える労働には45分以上、8時間を超える労働には1時間以上の休憩が必要となります。休日に関しても1週間に1日の休日、または4週間で4日以上の休日が原則として定められています。
このように、労働者が仕事と生活のバランスを保つために、法律で定められている労働時間や休憩時間・休日が定まられています。また、年次有給休暇についても以下のように定められています。
・6か月の継続勤務があり6か月期間の8割以上出勤があった場合には10日間の有給休暇を付与しなければなりません。
・継続勤務1年ごとに1日。3年6か月を過ぎた場合は日数を2日増やし有給休暇を付与しなければなりません。
美容業界に限らず、超過勤務・長時間労働が問題となりブラック企業として名指しされるようになりました。長時間労働=悪とされ労働者の健康を侵害する恐れがあります。
一度ブラック企業と認知されてしまうと企業にとって大きな損害が発生します。求人募集がかからなくなることや、従業員の離職など倒産の危機に陥る可能性があります。ブラック企業と呼ばれないためにも、企業での働き方改革が必要となります。就労時間を縮めつつ、収益を伸ばすために行うべき働き方改革とはどんなことができるでしょうか?
すぐに行える働き方改革をご紹介
- 自動化
- 業務フローの簡略化
- データベース化
お店の状況に関わらず、すぐに行える働き方改革は以上になります。まずは人の手を使わずに行えるように店舗環境を整えることから働き方改革が始まります。
①業務システムを導入し自動化を行うことで、今まで集計をとっていた時間が短縮されます。顧客情報の入力から整理など自動で行えるものは自動で行います。
②誰でもできるよう業務を整理し、業務フローを簡略化します。「誰でも、いつでも」が可能となり業務の効率が上がります。
③自動化により集計したものをデータベースで管理することにより、欲しいときに欲しい情報をすぐに準備します。美容業では、まだまだ紙の管理が多くこの情報管理に時間がかかっています。
もちろんIT化には導入のための費用がかかります。しかし長期的に見たときに、現在の人件費や残業代などと比べると費用を抑えられることも間違いありません。
美容師業務の効率化のご紹介
美容室勤務といえば「長時間労働」「休憩が取れない」「休日がとりにくい」など労働環境や休日に対して他業種と比べるとかなり厳しいのが現状です。そしてこのマイナスイメージから人手不足となり問題視されています。美容室経営の大きな課題として人材確保が挙げられます。
美容室の長時間労働のほとんどは営業時間外、つまり開店準備や閉店準備、レジ締めや後片付け、アシスタント時代の練習時間などが挙げられます。特に閉店後に行われる練習時間は、残業時間に含まれにくいため従業員の大きな負担となります。そして予約状況などにより休憩時間もままならなくなります。そこで、美容室で行える業務の効率化を紹介していきます。
- POSシステムの導入
- シフト制の導入
- ワークフローの作成
【POSシステムの導入】
・予約や顧客管理
・レジシステム、レジ締め簡易化、人的ミス防止
・在庫管理
・データの管理、共有
スタッフが効率よく業務が行えるようになります。
【シフト制】
・店舗営業時間を2部制とし、前半・後半で分ける
スタッフの勤務時間にメリハリを持たせ労働時間の対策を行いつつ営業時間を延ばせます。
【ワークフロー作成】
・連絡網の作成
・開店・閉店作業の手順書作成
さらに、拘束時間はもちろんのこと、福利厚生などを充実させることでスタッフの業務効率を上げることができます。これは離職や不評への対策となり店舗の売上にも関係してきます。拘束時間の緩和は、スタッフがプライベート時間を充実させられるかどうかによって左右されます。
休日のセミナーや研修などはできるだけ回避することが、今後は求められるでしょう。福利厚生に関してはリフレッシュ休暇などを付与することや、残業代の支給などが挙げられます。スタッフの意欲が高まる=売上増加であることをよく理解し施策を打ちましょう。
終業後の充実が仕事の活力に
美容業界に限らず終業後の充実感により次の日の士気が変化します。ON/OFFのメリハリがついた働き方を考え行動することが美容室経営に求められます。
美容業界は現在大きな変革期を迎えています。美容室の過剰数や深刻な人材不足、新型コロナウィルスによるお客様離れなど、この変化に柔軟に対応する必要があります。美容師は一度技術を身につければ先の長い職業です。
まとめ
美容室経営において必要不可欠であるIT化。Mobiusは美容室経営に必要なすべてが揃っています。POSシステムによる顧客管理、集客サイトと連携した予約表、美容室経営に特化した帳票など多くの機能が存在します。
働き方改革や環境の変化に対応するには美容室はもちろん、美容室内のツールも変化が必要です。「今まで使っていたから」「新しいものには抵抗がある」と言っていては本当に必要なものを見逃してしまいます。時代に合う美容室とともに、変化に対応できるシステムを導入しましょう。