美容室のポップで売上改善!作り方からデザインのコツ、気をつけたいポイントとは
美容師側からお客様へ紹介しなければ、インテリア化してしまいがちな美容室の店販商品。かといって、お客様にぐいぐいと商品をおすすめしすぎるのも逆効果になります。
そんなときに役立つのが「ポップ」です。
お客様自身がポップを見て興味を持つことで、スムーズに商品説明ができるため売上改善につながります。この記事では「魅力的なポップの書き方」や「気をつけたいポイント」について解説しています。ポップ作成の参考にしてみてください。
▼ 目次[表示] ▲ 目次[非表示]
美容室のポップは何のためにつくるのか?
ポップは「物言わぬ販売員」とも呼ばれ、販売促進ツールとして欠かせないものです。
美容師の代わりに営業してくれる、頼もしい相方といっても過言ではありません。店販への興味を引くだけでなく、メニューの紹介やサービスの告知などもポップで行えます。
お客様がポップを見て興味を持ち、自分の意志によって購入するかどうか決められるため押し売り感もありません。お客様から言い出さなかったとしても、ポップを興味ありげに見ていたら美容師がそっと後押ししてあげるだけで購買意欲が上がり、売上につながります。
また手書きのポップはお客様との会話のきっかけになり、自然な会話の流れで商品紹介が可能です。そのため、まだセールストークが苦手なアシスタントでも、お客様へ商品をおすすめしやすくなるメリットもあります。
手書きのポップはつい読んじゃう
あなたのお店のポップ改善&アドバイス!
すでにポップを置いている美容室が多いでしょう。
しかし、ポップはただ商品説明を書いて置いておけば良いものではありません。効果のあるポップが置けているのか、今一度チェックして改善してみましょう。
まずポップの内容の確認です。やってはいけないポップの例として次のようなものが挙げられます。
- NGポップ事例
-
- 商品名と値段しか書かれていない
- 説明文がぎっしり細かく書かれている
- 値段が書かれていない
- 商品とポップの雰囲気が一致していない
etc…
商品名と値段しか書かれていないポップは、ただの値札となってしまいます。
かといって、商品の説明がぎっしりと羅列されたポップは、よっぽど暇でもない限りお客様は読もうとすら思わないでしょう。
また、綺麗に書かれたポップでも値段が書いていなければスムーズに購入を検討できないため、購入率が下がってしまう原因にもなります。そのほか大人向けの高級志向な商品なのに、若い人向けの可愛らしいデザインのポップだとイメージや伝えたいことにずれが生じてしまいます。
ポップの効果を最大限に引き出すためには、特に以下の内容に注意して作成してみましょう。
- POINT
-
- ターゲットを明確にする
- アピールポイントを簡潔に(分かりやすいキャッチコピーなど)
- 配置場所にこだわる
ターゲットを明確にする
”どんなお客様に向けて”のポップなのかを明確にしましょう。
たとえば、
「抜け毛で悩んでいる人」
「頭皮のかゆみが気になる人」
「時間がないけどリフレッシュしたい人」
上記など悩みにスポットを当ててみるとターゲットを決めやすくなります。思いつかなければ商品のパンフレットを参考にするのが近道です。
アピールポイントを簡潔にする
ターゲット(悩み)を決めたら、その商品のキャッチコピーや予防・解決策をアピールポイントとして大きく打ち出しましょう。
こうすることでお客様がポップを読み込まなくても、パっと見ただけで商品の魅力が伝わりやすくなります。
わかりやすく魅力を伝えるといいのね
配置場所にこだわる
いちばん大切なのがポップの配置場所です。
せっかく作ったのにお客様に見られなければ「物言わぬ販売員」は活躍できません。入店から退店までのお客様の動きを再現して、どこにポップがあれば目に入るかを研究しましょう。とくにセット面や待合の椅子などは実際に座って、目線を確認しておくことが大切です。
- POINT
-
- お客様の動線、目線を考慮して設置する。
売上アップにつながる素敵なポップ!
- 売り上げにつながるポップ作成のポイント
-
- イラストを使う
売上につながる素敵なポップにするには文字だけでなく、イラストや色使いなどにも気を配る必要があります。文字だけよりイラストや写真があったほうが、自然と目線がいき印象に残りやすかったという経験はありませんか。これは画像優位性効果によるもの
で、あらゆるところに利用されている手法です。ぜひポップにはイラストを盛り込みましょう。どんなイラストを描いて良いのかわからない時は、スタッフの似顔絵などを描くのもお客様の印象に残りやすく親近感がわきます。イラストにはなるべく明るい色を使いましょう。イラストが苦手なら写真の切り抜きでも大丈夫です。 - 色は3~5色
ポップに使う色は3〜5色ほどに留めておきましょう。カラフルだと目に付きやすいですが、「なにを強調して伝えたいのか」が頭に入ってこなくなります。迷った時は「黒・黄色・赤」を使用すると間違いありません。黒×黄色は注意を引く色の組み合わせで、赤は購買意欲を高める心理効果が期待できる色です。ヘッドスパなどの癒やし系のサービスをおすすめしたい場合のポップならば、リラックス効果が期待できる青やみどりを取り入れたり、高級感を出したい場合には黒やむらさきを基調にしたポップにしてみたり色による効果も狙ってみましょう。 - ペンは太字が◎
ポップを書くときは細いペンではなく、太いペンを選ぶと安定した文字が書けるため見栄えが良くなります。強調したいところは文字の大きさを変えたり、下線を目立つ色で引いてみたりするとメリハリが出ます。丸文字っぽいフォントで書くと、こなれたポップに仕上げられるでしょう。 - しっかりとした紙を使う
ポップに使用する紙はしっかりとした厚みのあるものを使用しましょう。コピー用紙や折り紙を使うと丸まったり、説得力のない安っぽいポップになったりしてしまいます。ラミネート加工ができるなら、しておいたほうが長持ちします。ラミネート加工した場合は「光の反射で見えない…」とならないように、ポップを設置したあとはお客様の目線での見え方を必ず確認しておきましょう。
- イラストを使う
有益だわ
ポップを作る際に気をつけたいポイント
上記で挙げた書き方以外で、ポップを作る際に気をつけておきたいポイントは次のとおりです。
- POINT
-
- 文字の量は20〜30文字程度
- 商品説明は簡潔に箇条書き
- 嘘や効果効能は書かない
ポップは文字数が多くなればなるほど、読まれる機会を失います。
20〜30文字程度を意識して書くと、どんなお客様でも苦なく内容を最後まで読んでくれるでしょう。商品説明の箇条書きは読みやすく、ぱっと目に入っただけでも内容がなんとなく頭に入るので積極的に取り入れたい書き方です。
そして嘘は絶対に書かないようにしましょう。
たとえば、どうしても売りたい商品の魅力を上げようと
「売上No.1!」
「売り切れ続出」
などといった、事実とそぐわないことは書いてはいけません。広告(ポップ含む)に嘘を書くことは景品表示法により禁止されています。
そのほか
「シミが消える」
「ハゲが治る」
など、医薬品的な効能効果を書いてしまうのは薬機法違反になり処罰の対象となってしまいます。
「必ず」
「確実に」
「絶対」
といった言葉も、使い方に気をつけましょう。お客様が効果を誤解・過度に期待しない書き方を意識すると良いでしょう。
ポップの内容以外では、ポップを作成するのに夢中になってお客様をおろそかにしないようにしましょう。接客優先で、ポップを書きながらもお客様の様子は常に意識しなければなりません。
カラーやパーマの放置時間中に少しポップを作成しようと思っても、放置時間中に「お客様が不快そうにしていないか」「なにか言いたそうにしていないか」など普段どおり気にかける必要があります。周りを見ていないとクレームに繋がることもあり、それでは本末転倒です。
お客様目線になってつくってみましょう
まとめ
美容師の代わりに商品やメニューをおすすめしてくれるポップは、ぜひお店に取り入れたい販促ツールです。
「ターゲット」と「アピールポイント」を明確にして、3〜5色の色使いでポップを作成することで魅力的なポップに仕上がります。
ポップの設置にはお客様の目線になってみることが大切です。嘘などを書かないように気をつけましょう。