美容室の店販でオリジナルブランドを販売するメリットとデメリットとは?
美容室 の数は増加傾向にあり、その競争は激化しています。
業界で生き残るためには、業績を伸ばし新規顧客の獲得が欠かせません。
そのため、オリジナル商品を開発しサロンをブランド化している店舗も多く存在します。うまくいけばリピーターも増え、お店のイメージアップにもなり、結果として売り上げアップにつながるからです。
今回は、美容室でオリジナル商品出すための役立つ情報をご紹介します。
敷居が高そう
予算がない
と思われた方も、あきらめずぜひ最後までご覧ください。
オリジナルブランド製品の店販とは?
美容室専売(オリジナル)ブランドとは簡潔にいうと美容室やエステなどのサロンでホームケア向けに開発された製品のことを指します。
美容室では、シャンプーやトリートメント、コンディショナーなどが一般的です。
大手化粧品会社でも、量販店向けの商品と、美容室用の商品とで原料や価格も異なります。
美容室での販売用に開発された製品は「サロン専売品」といわれています。
サロン専売品のよさは、通常メーカーが開発した商品を店販するのに対し、美容室独自の付加価値がつけられることです。ただ、独自といっても自社だけで開発するわけではありません。
作りたいオリジナル店販品のコンセプトやモチーフなどを考えて、メーカーに依頼して製造する「OEM」が主流です。
以下で、OEMについてご説明します。
どうやってつくるんだろう
オリジナルブランドの店販を作るならOEM
「OEM」とは、Original Equipment Manufacturing(オリジナル・イクイップメント・マニュファクチュアリング)の略語です。
相手先のブランドを製造する、または製造企業のことをいいます。
OEMでは、自社独自のオリジナルブランドを製造できます。
商品企画やサンプルチェック、販売は自社で行い、製造のみメーカーに委託して製作します。
OEM製造メーカーは国内に多数あります。そのため実際に見積を行い、詳細な調査をした上で、作りたい商品と合致し、信頼性があり長期的な関係を築ける会社を選びましょう。
オリジナルブランド製品は、発注のロット数や1製品あたりの容量、原料や中身、パッケージなど、打ち合わせと試作を繰り返して完成します。
予算は比較的低くすむことが多いですが、具体的な金額は、OEM製造メーカー側に一度お問い合わせください。
- POINT
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- 製造だけを委託して自社の製品をつくること。
店販でオリジナルブランドを扱うメリット
オリジナルブランドを扱うメリットは、主に5つあります。
- 5つのメリット
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- 美容室独自のオリジナルブランドとして販売できる
- 既製品より利益が出る可能性がある
- デザインや品質などにこだわることができる
- ネット市場に流通していない
- OEMによっては少ない資金で小ロットからの製造が可能
オリジナルブランドでは販売価格と利益率は自社で自由に設定できます。
利益率の高い販売価格に設定し、拡販できれば大きな売上と利益を得られます。
もちろん、高く設定しすぎれば販売に苦労することになるため、商品原価と商品の需要、競合商品などを加味しての価格設定が必要です。
そのほか、店販に苦手意識をもつ美容師も多いですが、オリジナルブランド製品だと、メーカー品と違い思い入れが大きくお客様に紹介しやすいという利点もあります。
店舗で使えば説明もしやすいね
店販でオリジナルブランドを扱うデメリット
いっぽうで、以下のようなデメリットもあります。
- 5つのデメリット
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- 仕入れ時の支払いが一括払い
- 在庫スペースを確保しなければならない
- 売れなかった場合の返品はできない
- ネット市場に流通していない
- 既製品に比べブランド力がないため、性能が良くなければ売れない
メーカー品ならば必要な分だけ仕入れることができるため、在庫スペースはそれほどいりませんでした。
しかしオリジナルブランド製品の仕入れの最小本数(ロット)は100本や3000本など、受託会社によって異なりますが、およそ1,000本からのところが多いです。
そのためロットが大きくなれば必要な在庫スペースや、一度にかかる費用も膨らみます。
現在美容室で販売しているメーカー品の店販比率が10%を超えていなければ、オリジナル製品を扱うにはまだ早いと言えるでしょう。
現在の店販の売上をかえりみて、メーカー品である程度の売り上げが見込めるようになってから、オリジナルブランド製品を作ると良いでしょう。
また、オリジナル商品は無名なので売れるまでにはある程度の時間がかかることがほとんどです。多くのお客様に購入してもらうため工夫を凝らしましょう。
売上の見込みが立ってからにしましょう
まとめ
美容師の仕事とはお客様を綺麗にすることです。
しかし、どんなに素晴らしい技術やヘアケアを提供しても、次回来店されるまでの間は、お客様ご自身でのセルフケアが必要です。
そのため、「綺麗にする」という仕事にはお客様が普段のお手入れがしやすくなるように提案することも含まれています。
店販が苦手な美容師も多いですが、オリジナルブランド製品であればおすすめしやすいでしょう。
お客様の希望や悩みにアプローチできれば、商品は自然と売れていきます。
お客様の悩みの原因をカウンセリングで引き出し、お客様のための店販を行いましょう。
お客様も喜び、美容室も無理なく効率的な売り上げアップにつながります。