美容室のフランチャイズ経営で失敗しないためには? 準備や経営のコツを解説
「フランチャイズ経営はリスクが少ない」
「個人で開業するより成功しやすい」
このように言われていますが、実際に売上を安定させられるのか疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フランチャイズ店の概要について確認したのち、美容室のフランチャイズを始めるために必要な準備や費用、成功させるためのポイントについて紹介します。
美容室を開業したいと考えている方、フランチャイズ経営で安定的に儲けられるようになりたい方はぜひ参考にしてください。
安定した経営ができるか不安だな。
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フランチャイズ店と独立店の違いを確認
まずは、フランチャイズ店と独立店では何がどのように違うのか、それぞれの特徴を確認していきましょう。
フランチャイズ店
フランチャイズとは、本部となる企業から美容室名などのブランドや経営ノウハウを使用する許可を受け、フランチャイズ店として加盟することをいいます。
ブランドやノウハウを使用する代わりに本部企業へロイヤリティを支払い、残ったお金がその店舗の利益となります。
フランチャイズ店の最大のメリットは、既に成功している企業の集客力やノウハウを活用できるため、独立のリスクが低いことです。反対に、デメリットとしてはロイヤリティがかかることやルールが定められているため経営の自由度が低いことが挙げられます。
独立店
独立店の場合は、一から経営戦略を考え、美容室などの店舗を作っていきます。
一つのブランドとして独立した場合、美容室の名前からコンセプトや内装、メニューなど全てを自分で決められることや、ロイヤリティの支払いがないことがメリットとして挙げられます。
とはいえ、フランチャイズ店のようにブランド力や経営ノウハウがないため、オープン後の集客力が必要だったり、マーケティングに関して無駄な費用を消費させてしまったりすることもあるでしょう。
- POINT
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- 美容室のコンセプトからメニューまで全てを自分で決めることができる
- 集客や経営の知識など幅広い知識が必要
美容室のフランチャイズに必要な準備
美容室のフランチャイズを始めるために必要な準備には、次の3つがあります。
- 店舗の確保
- 集客
- 従業員の採用や教育
詳しく知りたいな。
それぞれについて解説しますので、オープンに向けて用意していきましょう。
店舗の確保
まずは、美容室を出店するための店舗を確保する必要があります。加盟先の契約ルールに則って、適切な立地や規模の店舗を押さえましょう。
また、店舗を確保できたら、外装や内装の工事が必要になる場合があります。これは必ずしも行うとは限りませんが、工事する際は数百万円ほどかかると考えておきましょう。
美容室の出店には、店舗だけでなく扱う機器も用意しなければなりません。カット用の椅子や施術に使う備品、シャンプー台、待合室の備品など必要なものがたくさんあるため、オープン前に揃えておきましょう。
集客
フランチャイズの場合は本部の集客ノウハウを使用できるほか、本部に宣伝料を支払うと広告やチラシによる宣伝を行えます。
とはいえ、美容室の売上を伸ばしていくためには、店舗のオーナーも集客について考えていかなければなりません。来店したお客様に対して積極的に割引などのサービスを宣伝したり、紹介による割引クーポンの配布を行ったりすることもできます。
また、口コミを見たユーザーの来店を増やすために、口コミの投稿をお願いすることも効果的です。
従業員の採用や教育
店舗のオーナーは、従業員の採用や教育にも力を入れていかなければなりません。もし採用や教育に関して知識がない場合は、対応できる従業員を雇うことも対策の一つです。
美容室は店舗によって施術の対応範囲が異なるため、採用時には応募者が業務に必要なスキルを持っているかを確認する必要があります。
また、美容師にはスキルだけでなくコミュニケーション力も求められるため、接客力を向上させるための教育も行わなければなりません。
- POINT
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- 従業員の接客力アップにも力を入れていく
美容室のフランチャイズを運営するために必要な費用
ここでは、美容室のフランチャイズを運営するために必要な費用として、「初期費用」と「運用費用」の2つに分けて解説します。
フランチャイズに限らず、店舗型ビジネスで独立するためにはある程度の資金が必要にあるため、目安として確認しておきましょう。
いくらぐらい必要なのかな。
初期費用
美容室のフランチャイズで必要な初期費用は、約1,000万円から3,000万円ほどが目安と言われています。
主な内訳は次の通りです。
- 加盟金:100〜300万円
- 保証金:100〜200万円
- 店舗代・内外装費など:300〜2,000万円
- 研修費:30〜50万円
店舗をどこに構えるか、内外装でどのくらいの費用をかけるかによって大きく異なりますが、基本的にはこのような項目で費用が発生することを押さえておきましょう。
運用費用
店舗を運用していくための費用としては、毎月300万円から500万円ほどが必要になります。とはいえ、これも目安であり、店舗によって大きく変動するため注意してください。
具体的に必要な費用としては、家賃や人件費、消耗品費、本部へのロイヤリティ、修繕費などが挙げられます。これらは必ず発生する費用のため、売上予測を立てつつ経営を行うことが大切です。
美容室のフランチャイズを成功させるためのポイント
ここでは、美容室のフランチャイズを成功させるためのポイントとして次の3つを紹介します。
- 余裕のある経営資金を持つこと
- 集客率の高い立地に出店すること
- 経営スキルを身につけておくこと
一つずつ解説しますので、確認していきましょう。
余裕のある経営資金を持つこと
フランチャイズでは、通常の運用費用のほかにロイヤリティが発生するため、毎月大きな金額が費用として計上されるでしょう。そのため、余裕のある経営資金を持っておき、開業後に売上が安定するまで営業できるようにしておく必要があります。
フランチャイズの場合は宣伝を活用して集客効果が見込めるとはいえ、オープン直後から繁盛させることは厳しいでしょう。そこで、新規顧客の獲得だけでなく、リピートしてもらえるような施策を行い、安定的に売上を作れるようにしていくことが欠かせません。
- POINT
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- 売上が安定するまでの経営資金は準備しておく
- リピーターのお客さまをつくって安定的な売上を目指す
集客率の高い立地に出店すること
出店地は本部が決める場合もありますが、自分で選ぶ際は集客率の高い立地に出店することがポイントです。売上の7割は立地が決めるとも言われているため、美容室などの店舗型ビジネスにおいて立地選びは重要になります。
商圏の特性や競合店舗との位置関係を調査し、お客様が認知しやすい立地を選びましょう。
経営スキルを身につけておくこと
本部の経営ノウハウを活用できるとはいえ、オーナー自身も経営スキルを身につけておくことが大切です。
美容師としてのスキルが高いからといってお客様が集まるとは限らず、経営の知識がなければ、集客や事業そのものを成功させることは難しいでしょう。
出店までには、会計やマーケティングに関わる知識を身につけておき、効率的に経営を進められるようにしてみてください。
経営について学んだり、事前の準備をすることが大事。
まとめ
今回は、美容室でフランチャイズを始める際のポイントについて解説しました。本部のブランド力やノウハウを活かせるため、事前にしっかりと準備を行いオープン後もしっかりと経営に取り組めば、フランチャイズで儲けることは可能です。
紹介したポイントを参考に、独立の成功に向けて準備を進めていきましょう。