ネイルサロンの開業で失敗する7つの原因と成功のポイントとは?
ネイルサロンをいざ開業したのは良いものの、失敗に終わってしまうケースは少なくありません。また、失敗してしまう原因にはさまざまな要素が考えられます。
本記事では、失敗のよくある原因について紹介したのち、開業を成功させるためのポイントについて解説します。
ネイルサロンの出店を考えている方や、失敗を防ぎたい方はぜひ記事を参考にしてください。
なぜ失敗することが多いんだろう
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ネイルサロンの成功率と失敗率
成功率はかなり低く、5年以内に90%以上の店舗が廃業してしまうと言われています。そのため、開業から長期間にわたって経営を続けられるのは10%ほどしかなく、ほんの一握りであるといえます。
また、2020年にはコロナ禍の原因で廃業数が過去最高を更新しました。現在は比較的感染症の拡大が落ち着いているものの、今後も経営が安定するとはいえないでしょう。
ネイルサロンを成功させるためには、失敗してしまう原因について理解したうえで、適切な対策を取ることが大切です。
参考:ネイルサロンの倒産が増加、過去最多を更新 店舗急増で競争激化、コロナ禍の直撃が追い打ち
ネイルサロンの開業で失敗してしまう7つの原因
開業に失敗する主な原因として、次の7つが挙げられます。
- コンセプトが明確でない
- 集客に力を入れていない
- 技術が不足している
- 競合店と差別化できていない
- 初期費用をかけすぎている
- ネイルにあまり興味がない
- メニュー料金を低く設定している
それぞれ解説しますので、不安なポイントを解消できるようにしましょう。
コンセプトが明確でない
ネイルサロンは未経験でも取り組めるため、手軽なビジネスとして挑戦しやすいことが特徴です。しかし、適当に準備を進めると売上が安定せず、廃業に追い込まれてしまうでしょう。
その原因の一つとして、店舗のコンセプトが明確でないことが挙げられます。
コンセプトは、お客様が魅力的に感じてくれるようなものや、店舗の強みが伝わるようなものを設定し、積極的に打ち出していくことが欠かせません。
- POINT
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- 手軽に始められる分、お店のコンセプトを考えられていない。
- 店舗の強みを打ち出せるよう準備しておく。
集客に力を入れていない
サロンをオープンしたからといって、お客様が集まるとは限りません。また、近年は個人でサロンを経営する人が増えているため、各店舗へお客様を集める集客が求められます。
集客方法には、ホームページやブログ、SNSなどさまざまなものがあります。
集客に力を入れていない、もしくは経営や集客の知識がない場合は、お客様に来店してもらうどころか認知してもらえないため、新規顧客を獲得できません。
今やSNSでの発信は必須ね
技術が不足している
ネイルサロンを開業する上では当たり前のことですが、ネイリストの技術が不足している場合も失敗の原因となります。
もし従業員を雇用する場合は、1人ひとりのスキルについて見極め、優秀な人材を確保しなければなりません。
ネイルの技術はサロンの商品そのものに当たるため、従業員全員の技術を向上させることがポイントです。
競合店と差別化できていない
近隣にネイルサロンがある場合は、差別化できていないことが原因で来店してもらえない可能性があります。
競合と差別化し、お客様に来店してもらうためには、まずはお店の魅力が伝わるコンセプトを発信することがポイントです。
また、ネイルの技術を証明するために、資格を取得することも効果的です。開業に当たって資格の取得は必須ではありませんが、高い技術を提供できることを証明すると、1つの差別化ポイントを作れます。
- POINT
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- コンセプトを持ちお店の魅力を伝える。
- 積極的に資格を取り、信頼につなげる。
初期費用をかけすぎている
オープン前の内装にこだわりすぎたり、高性能な機械を導入しようとしたりすると、どうしても初期費用が高額になってしまいます。
サロンを素敵な空間にし、質の高いサービスを提供するためにはある程度の初期費用が必要です。とはいえ、初期費用をかけすぎるとオープン後の経営を圧迫させてしまう恐れがあるため、注意しなければなりません。
最初から完璧な状態で営業する必要はないため、予算を決めた上で最低限必要な部分にお金を使うと良いでしょう。
予算の内訳は念入りに見積もっておく
ネイルにあまり興味がない
ネイルに興味がなく、「稼げるから」「未経験でもできるから」といった理由で開業する人も一定数存在します。
もし興味がなかったとしても、店舗の経営を成功させるためには トレンドについて学んだり、情報をリサーチしたりすることが欠かせません。
全く興味がない場合は経営を成功させやすいとはいえないため、まずはネイルについて学ぶことから始めると良いでしょう。
ネイルは大好き
メニュー料金を低く設定している
「安ければお客様が集まるだろう」「安さを売りにサービスを提供しよう」と考えるかもしれませんが、安すぎる価格設定はオーナーの首を締めることに繋がってしまいます。
料金の安さを売りに営業していると、自店よりも安いサロンが出てきた時に、さらに価格を下げなければならなくなってしまうでしょう。
そのため、良心的な価格にすることももちろん大切ですが、価値に合った価格設定にすることが大切です。また、提供する技術には自信を持ち、安売りしないこともポイントとなります。
- POINT
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- 提供する価値に見合った金額設定にする。
ネイルサロンの開業を成功させるためのポイント
開業を成功させるためのポイントとして、次の3つが挙げられます。
- 経営の知識を身につける
- ある程度の資金を用意しておく
- スモールスタートで開業する
それぞれ解説しますので、確認していきましょう。
経営の知識を身につける
まず、経営に必要な知識を身につけることで、ほとんどの場合の失敗を防げるでしょう。
売上や費用のバランスをしっかりと考え、計画的に営業していくことが大切です。また、利益を伸ばすために必要な施策を考えたり、メニューを改善していったりすることも欠かせません。
経営についてノウハウを持っていない場合は、自分で勉強するほかに、ネイルスクールに通う方法があります。ネイルスクールには、施術の技術だけでなく、経営や集客に関する講習を受けられるものもあるため検討してみてください。
経営の知識も学んでおいたほうがいいのね
ある程度の資金を用意しておく
続いて、ある程度の資金を用意しておくことが大切です。
経営を安定させるためにはやはり資金が必要になるため、最低でも3ヶ月分の資金を用意すると安心です。
また、資金に余裕があれば精神的にも余裕を持てるため、初動がマイナスであってもなんとか経営を続けていけるでしょう。
資金は計画的に使うことがポイントとなるため、事業計画書を作成して長期間の経営を見据えることが大切です。
スモールスタートで開業する
最後に、サロンを開業する際はスモールスタートで始めることがおすすめです。
スモールスタートとは新規事業の立ち上げに使われる言葉であり、最低限のサービスから始めて、必要に応じて規模を広げていく手法です。
最初から手を広げすぎてしまうと回収するのが大変になってしまうため、小さな規模から始めてみましょう。
手っ取り早くコストを抑える方法としては、自宅サロンとして開業することが挙げられます。自宅の一室を施術室として使えば賃料がかからないため、運用コストを下げて撤退リスクを抑えられるでしょう。
- POINT
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- 賃料がかからない自宅サロンという選択肢もある。
まとめ
本記事では、ネイルサロンの開業で失敗してしまう原因と、失敗しないためのコツについて解説しました。
失敗の原因にはさまざまなものがありますが、正しい知識と技術を持って、計画的に準備することで失敗を防げます。
記事の内容を参考にして、サロンの開業を成功させられるように準備を進めていきましょう!