ヨガスタジオの開業の流れとは? よくある失敗例や対処法と併せて解説
「ヨガスタジオをオープンしたいが、何をすれば良いか分からない」「必要な準備について詳しく知りたい」と悩む方は多いのではないでしょうか。
本記事では、開業の流れや経営における失敗例と対処法を解説します。ヨガインストラクターとして独立したい方は、ぜひ参考にしてください。
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ヨガスタジオを開業する流れ
一般的に必要な準備として、以下の6つが挙げられます。
- 物件を決める
- 開業資金を調達する
- 料金設定を考える
- 集客方法を考える
- 決済方法を決める
- 開業届を提出する
それぞれ解説しますので、開業準備を進めていきましょう。
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物件を決める
まずは、店舗となる物件を決める必要があります。物件にはいくつか種類があり、次の4つです。
- テナント
- レンタルスタジオ
- オンライン
- 自宅
一つずつ特徴を解説します。
テナント
最も有名な方法であり、貸しテナントを借りてスタジオを開くパターンです。
複数人に同時にレッスンできるため、立地が良ければ集客効果が高まり、より利益を得やすいことがメリットといえます。
ただし、初期費用や毎月の賃料が発生するため、集客数や単価を考慮して契約する必要があるでしょう。また、通勤の手間も必要になるため、自宅からの距離も考えなければなりません。
- POINT
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- 立地次第で集客を見込める。
- 初期費用や維持費、自宅からのアクセスなどを考慮する。
レンタルスタジオ
お客様からの予約に合わせて、スタジオを借りる方法です。
テナントよりも初期費用が抑えられるだけでなく、レッスンごとに費用を支払うため、経営がマイナスになってしまうリスクが低いことがメリットです。
しかし、スタジオの予約が埋まってしまう場合もあるため、定期利用できる場所を選ぶと良いかもしれません。
- POINT
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- レンタルした分の費用を支払えばよいので、初期費用を削減できる。
- スタジオの空き状況に左右されるため、定期利用も検討しておく。
オンライン
最近増えている開業方法であり、ライブ配信でレッスンを行います。
遠方のお客様にも指導できるほか、スタジオ代や通勤代がかからないため、コストを抑えて運営できることがメリットです。
ただし、対面型のレッスンほど満足度を上げるのが難しく、リピートされにくいことがデメリットとして挙げられます。そのほか、レッスン単価が低めであることや、集客難易度が高かったりすることもあるため、十分に検討する必要があるでしょう。
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自宅
自宅で開業する場合、固定費がかからないためコストを抑えて始められます。
自宅の光熱費が経費計上できるほか、プライベートと両立しやすいことや、通勤時間が必要ないことなどがメリットです。
ただし、広いスペースを確保するのが難しかったり、自宅住所を知られるリスクがあったりすることがデメリットであり、賃貸の場合は契約違反となる可能性もあるため注意しなければなりません。
- POINT
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- テナント費用など固定費がかからず、経費として計上できるものもある。
- 住所を知らせなければならない。
開業資金を調達する
開業にあたり、必要な資金を調達する必要があります。
ここでは、物件ごとに必要な初期費用の目安と、資金の調達方法について紹介します。
気になるのは資金面…
必要資金はどのくらい?
開業方法によって必要な資金は異なり、目安としてはそれぞれ次の金額を参考にしてください。
- テナント:300〜500万円
- レンタルスタジオ:30〜50万円
- オンライン:10〜30万円
- 自宅:10〜50万円
テナントを借りる場合、物件の取得費用が高額になるため、どうしても多くの費用が必要になってしまいます。
また、レンタルスタジオや自宅で開業する場合は、物件の費用は必要ないものの、備品を買い揃える必要があるでしょう。
オンラインの場合、自分用のヨガマットなどを用意するだけで十分といえますが、配信のために必要な環境や機材などを用意するのであれば、初期費用が必要になります。
- POINT
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- テナント・・・物件の費用が高額でコストがかかる。
- レンタルスタジオや自宅・・・備品等を全て揃えなければならない。
- オンライン・・・配信用の機材の費用や使える技術が必要。
資金の調達方法は?
資金の調達方法にはいくつか種類があり、代表的なものとして次の3つが挙げられます。
- 自己資金
- 日本政策金融公庫
- 金融機関
自己資金は、名前の通り自分の貯蓄から資金を出して開業する方法です。自宅開業の場合は費用もそこまでかからないため、リスクを抑えられるでしょう。
日本政策金融公庫とは、政府の出資によって新事業立ち上げの際に受けられる融資制度です。一定の要件を満たすことで、無担保・無保証人で3,000万円を限度額として借り入れられます。
金融機関から資金を調達する方法ですが、実績がないと一般的な銀行では審査が通らない場合もあるため、サポートしてくれる信用保証協会を活用する方法もあります。利用を検討している場合は、一度相談してみると良いかもしれません。
まずは相談してみましょう。
料金設定を考える
競合店舗のメニューや料金を参考にしつつ、自分が提供するレッスンに見合った料金設定を考えましょう。
目安として、グループレッスンの場合は1回あたり2,500〜4,000円程度の料金が相場であり、月あたりに換算すると月謝10,000〜15,000円ほどになります。(月4回の場合)
また、マンツーマンで個人指導する場合、1回あたり5,000〜8,000円ほどの料金が多く、月謝の場合20,000〜30,000円ほどになるでしょう。
- POINT
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- グループレッスン・・・月謝-約10,000〜15,000円(月4回の場合)
- マンツーマン・・・月謝-約20,000〜30,000円(月4回の場合)
集客方法を考える
開業しても、集客をしなければお客様は集まらないため、集客方法について考える必要があります。代表的な方法として挙げられるのは、次の3つです。
- ホームページ
- チラシ
- SNS
ホームページは無料で簡単に作れるサービスがあるため、今後ビジネスに取り組んでいく上で作成しておくと良いでしょう。自社のコンセプトや料金・メニュー、インストラクターのプロフィール、お客様の声、問い合わせページなどがあると良いかもしれません。また、SEOについての知識も必要になるでしょう。
チラシで集客する場合、地域を限定してターゲットにアプローチできることが強みです。自分で作成すれば広告費を抑えられるでしょう。ただし、ポスト投函はクレームの発生原因となってしまう可能性もあるため、覚悟した上で施策を行う必要があります。
SNSによる集客は、現在最も注目されている手法であり、個人が無料で簡単に始められることが特徴です。SNSを伸ばすための戦略や継続が必要ですが、集客費用をかけずに行えるため、他の方法と合わせて取り組むと良いかもしれません。
SNSをやらない手はないね
決済方法を決める
開業前に決済や請求、受付など会計に関わるシステムを決めておくと、開業後の流れがスムーズです。
オンラインで完結できる決済システムなども存在するため会員情報や申し込み管理、集金など全て一元管理できるサービスを選ぶことで、自分の業務コストを削減することもできます。
開業届を提出する
開業に必要な準備を進められたら、事業の開始に伴って提出が必要となる「開業届」を税務署に提出しましょう。開業届は、原則とし事業開始から1ヶ月以内に提出する必要があります。
国税庁のホームページからダウンロードするか、税務署に直接行って開業届をもらい、必要事項を記入して提出してください。
また、同時青色申告に関わる申請書も提出しておくと、税制面で優遇を受けられる場合があります。
開業届と同時に青色申告書も提出しておけば安心ですよ
ヨガスタジオの開業で失敗してしまう原因と対処法
代表的な失敗例として、次の4つが挙げられます。
- 立地が悪い
- ランニングコストが高い
- コンセプトやターゲットが不明確である
- マーケティングに関する知識を持っていない
それぞれ対処法を紹介しますので、開業における失敗を防げるようにしましょう。
どんな対処法があるんだろう
立地が悪い
スタジオの立地が悪いと、気軽に通いにくいと感じられてしまう場合があります。
交通アクセスはもちろん、ターゲットの生活圏内であるかどうか、治安の良さなども考慮しつつ、開業場所を決めることがポイントです。
立地によっては開業資金を圧迫してしまう場合もあるため、さまざまな面から適切な立地を検討する必要があるでしょう。
- POINT
-
- ターゲット層や治安の良さを意識して決める。
ランニングコストが高い
ランニングコストには、賃料や光熱費、インストラクターへの給与、広告費などが挙げられます。
最初から全て完璧に揃えようとすると固定費が高くなってしまうため、設備でコストカットできる部分はなるべく抑えるなど、シンプルに始める工夫が必要です。
コンセプトやターゲットが不明確である
コンセプトがターゲットが不明確だと、新規で入会を検討している人は魅力を感じられず、レッスンに参加してもらいにくくなってしまうでしょう。
競合店との差別化にも繋がるため、自分のスタジオのコンセプトやターゲット層を明確にした上で、集客戦略を考えることがポイントです。
コンセプトに合ったお客さんが来てくれたら嬉しいなあ
集客に関する知識を持っていない
ヨガスタジオは増加傾向にあるため、より戦略的なマーケティングが求められます。そのため、ヨガの知識だけでなく、集客についてもノウハウを学ぶ必要があるでしょう。
また、商圏の設定やプロモーションの工夫、開業における事業計画なども必要になるため、経営者としての知識を学ぶことも欠かせません。
マーケティング、集客も積極的に学びましょう
まとめ
今回は、ヨガスタジオの開業に必要な準備や、失敗例と対処法について解説しました。
開業準備をしっかりと行うことで運営の成功に繋がるため、記事の内容を参考に、準備を進めていきましょう!