美容室におけるカット・カラーの相場は?低料金のサロンの注意点も解説
美容室やサロンの経営において、カット・カラーの価格設定に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。また、「店舗によってなぜ価格が異なるのか」「自店はどのような料金設定にすべきか」と考える方も少なくありません。
今回は、カット・カラーの相場や店舗によって価格が異なる理由、安い施術価格の注意点などを解説します。お客様が店舗を選ぶ際のポイントについても紹介しますので、店舗経営の参考にしてください。
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カット・カラーの相場はどのくらい?
まずは、美容室やヘアサロンにおける相場を確認しましょう。
ここでは、3つのパターンに分けて解説します。
カットのみの場合
料金の相場は3,000〜4,000円程度です。また、5,000円以上からはやや高めの料金設定、10,000円を超える場合は高級店というイメージを持つお客様が多いようです。
地域やターゲット、スタイリストの技術によって大幅に異なるため、価格を参考にする際は自店舗と近いコンセプトの店舗の料金設定を見ると良いでしょう。
リサーチしてみるといいね
カラーのみの場合
代表的な種類として、次の3つがあります。
- フルカラー
- ブリーチ
- リタッチ
それぞれの相場について見ていきましょう。
フルカラー
フルカラーで染髪する場合の相場は、7,000〜8,000円ほどです。ただし、安いところでは3,000円程度で提供しているようです。
髪の長さによって料金が変動するケースもあり、基本料金に加えて1,000〜2,000円ほどの追加料金が必要な場合が多くなっています。
基本料金がショートヘアの長さで設定されており、ミディアム・セミロング・ロング・スーパーロングと細かく分類されている場合もあれば、「肩よりも下に髪がかかっている=ロングヘア」と定義してプラス料金がかかる場合もあるようです。
- POINT
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- 髪の長さによって追加料金が設定されている場合が多い。
ブリーチ
ブリーチは一般的なカラーとは異なり、専門的な技術が必要な施術です。そのため、通常のカラー料金に対して、2,000〜3,000円程度高くなる場合が多くなっています。
また、ブリーチ回数が1回ではなく2回、3回と繰り返す場合は、都度料金が発生します。
ブリーチしてみたいな
リタッチ
リタッチは根元の伸びた部分のみを染める施術であり、5,000〜6,000円程度が相場のようです。安いところだと、2,000〜3,000円程度で提供している店舗もあります。
部分的な染髪のため使用する薬剤が少なく、通常よりも低料金で提供されることが特徴です。
根元だけ染めたい時ってあるよね
カットとカラーの両方を行う場合
両方の施術を行う場合の相場は、8,000〜10,000円程度となっています。店舗によってメニューが異なりますが、セットメニューとして提供されていることもあります。
さらにブリーチをする場合は高額になり、10,000万円を超えるケースも珍しくありません。
一般的には、カットとカラーで10,000円を超えると「高級店」というイメージを持つ方が多いようです。
- POINT
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- 複数の施術をする場合はセット料金が設定されていることが多い。
店舗によってカット・カラー価格が違うのはなぜ?
店舗によって相場に差があるのは、主に次の3つの理由が挙げられます。
- 地域による違い
- ブランド力の違い
- サービス内容の違い
それぞれの理由について解説しますので、自店にとって適した料金設定を考えてみましょう。
地域による違い
1つ目に、地域によって相場が異なることがあります。一般的な料金設定として、都会は高く、地方になるほど低く設定されている傾向にあるようです。
テナント料が異なるため、同じ店舗の広さであっても、都会と地方では賃料が10倍以上になることも珍しくありません。固定費を確保しなければ経営が成り立たないために、都会の店舗は料金が高めに設定されている場合が多くあります。
都会のサロンは維持費が大変なのね
ブランド力の違い
2つ目に、店舗やスタッフのブランド力の違いが挙げられます。店舗が有名であったり、賞を受賞している・実績や経験が豊富であるなどのスタイリストが在籍していたりする場合は、料金設定を高額にするケースが多いようです。
また、スタイリストの指名料が発生する店舗もあるため、ブランド力によって料金が変動します。
- POINT
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- スタイリストによって指名料がかかるサロンもある。
- 実績や経験豊富なサロンは料金が高めな傾向がある。
サービス内容の違い
3つ目に、美容室やサロンのサービス内容の違いが挙げられます。
基本料金が高い店舗の場合、ドリンクを提供していたり、付帯サービスが充実していたりすることが多いようです。
店舗によって来店を狙うターゲットが異なるため、サービスレベルが高くなるほど料金も高額になる傾向にあります。料金が低いところでは、難しいカットにも対応していない場合もあるようです。
ドリンクやクッションを用意してくれるお店もあるわ
カット・カラー料金は安ければ良いとは限らない
さまざまな価格帯の美容院やサロンが存在する中で、「料金を安く設定すれば多くのお客様に利用してもらえるのでは?」と考えるかもしれません。
しかし、料金が安ければ良いとは限らず、相場よりも大幅に安い店舗には次のような事情がある可能性もゼロではないため、注意が必要です。
- スタイリストの経験不足
- 別料金が発生
- 安全性の低い薬剤の使用
それぞれ解説しますので、料金が安いことがマイナス評価につながってしまわないように注意してください。
スタイリストの経験不足
料金が相場よりも大幅に低い場合は、勤務しているスタイリストの経験が不足しており、施術レベルが未熟であることが考えられます。
なかには、駆け出しのスタイリストや施術経験が少なく評価の低いスタイリストに施術させている店舗もあります。
このようにスタイリストが十分な技術を持っていない場合、店舗側も施術技術を保証できないために、料金を低く設定しているかもしれません。
- POINT
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- 実績や経験が浅いサロンは料金を下げて集客している場合もある。
別料金が発生
基本料金の内訳がカットのみとなっており、トリートメント代などを別料金として請求しているケースもあります。この場合、カットやカラー単体では料金が安かったとしても、最終的には相場と変わらない、もしくは相場以上の金額になることも珍しくありません。
もし自店で別料金の施術を提供する場合は、メニューに施術内容を明記し、クレームやトラブルを防ぐための対策を取る必要があるでしょう。
わかりやすく料金を提示しましょう
安全性の低い薬剤の使用
美容室やサロンによって使用する薬剤は異なりますが、なかには料金を抑えるために低品質な薬剤を使っている場合もあるようです。
安さに魅力を感じた新規顧客を集められるかもしれませんが、低品質な薬剤は髪を痛めてしまう可能性が高く、顧客満足度は高まりにくくなってしまうでしょう。リピート客を増やしていくためには、プロに施術をお願いして良かったと思ってもらえるようなサービスの提供が欠かせません。
- POINT
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- 技術だけでなく薬剤なども品質の良いものを使い、顧客満足度をあげていく。
お客様が美容室やサロンを選ぶ際のポイント
お客様が来店を決めるポイントとして、次の5つがあります。
- コストパフォーマンス
- 立地の良さ
- 店舗の雰囲気
- ライフスタイルとの相性
- 施術を受ける目的
1つずつ解説しますので、自店のコンセプトや料金設定の参考にしてください。
コストパフォーマンス
定期的に通いやすい価格設定で、なおかつ満足のいく仕上がりであることが求められます。
ただし、美容にお金をかけていたり、金銭的な余裕があったりする人は高額料金でもサービス内容に満足できれば通う場合もあるため、ターゲットに合わせて設定することがポイントです。
ターゲットに合わせて料金を設定する。
立地の良さ
自宅・職場・学校などとの近さや駅からのアクセス、駐車場の有無など、通いやすい立地であることも大切です。
立地が悪いとお客様は通いにくく感じるため、慎重に出店地を選ぶ必要があるでしょう。
行きやすさは大事だね
店舗の雰囲気
「店舗の居心地は良いか」「スタイリストの対応は良いか」なども、来店に繋がる重要な要素です。
お客様が、今後も通い続けたいと思えるような店舗作りをしていくことが欠かせません。
ライフスタイルとの相性
車での来店を希望していたり、小さいお子さんを連れていかなければならなかったりなど、お客様によってライフスタイルが異なります。
ターゲットのライフスタイルにあった環境を整え、来店しやすい店舗を作っていくこともポイントです。
子どもに対応してくれるお店だと安心
施術を受ける目的
日常的に通える美容室を探している方以外にも、お客様によって施術を受ける目的はさまざまです。例えば、結婚式や成人式、パーティーなど、イベントの前に高品質なサービスを求めて高級店を利用する方もいます。
一般的な美容室以外にも需要はあるため、ターゲット選定を明確にした上で販促施策を行っていくことが欠かせません。
- POINT
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- ターゲットや目的に合わせたメニューを考えていく。
まとめ
今回は、美容室やサロンにおけるカット・カラーの相場や注意点、お客様が店舗を選ぶポイントなどについて解説しました。
店舗のターゲットやコンセプト、立地などによって相場は変動するため、自店にとって積雪な価格を設定し、リピートしてもらえる店舗作りをしていきましょう。