エステ経営を一人で成功させるためには? 開業方法や注意点を解説
「エステ経営を考えているが、一歩を踏み出せない」「一人で開業を考えているが、失敗しないコツがあったら知りたい」と、エステ開業に悩む人は多いのではないでしょうか。
本記事では、エステサロンの開業方法や注意点などを解説します。経営を一人で成功させるためのポイントが知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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エステサロンは一人で経営している店舗がほとんど
全国にエステサロンは多く存在していますが、なかでも一人で経営しているサロンが最も多く、全体の7割を占めるといわれるほどです。その形態はさまざまであり、自宅で開業する自宅サロンのほかに、賃貸マンションやテナントなどで出店している場合もあります。
しかし、3年以上経営を続けられているのは一握りであり、1割にも満たないようです。このように、長期間安定的に売上を上げ続けるのは難しいことが分かります。
主な原因として、サロン開業は資格不要であることから開業のハードルが低く、知識不足・準備不足のまま営業開始してしまうからだと考えられます。
経営における失敗を防ぐためには、しっかりと準備を行い、正しい知識を身につけることが欠かせません。ここから先の内容にて、開業におけるポイントを確認しましょう。
失敗しないコツを知りたい!
エステサロンを開業する方法
開業に必要な準備として、次の5つが挙げられます。
- 店舗形態を決める
- 必要な資格を取得する
- コンセプトを決める
- 資金計画を考える
- 設備や備品を導入する
それぞれについて、内容を確認しましょう。
店舗形態を決める
物件にはさまざまな種類があり、代表的なものとして挙げられるのは次の3つです。
- 自宅
- テナント
- マンションの一室
自宅で開業する場合は、固定費を抑えられたり家賃や光熱費を経費として計上できたりするメリットがあります。また、通勤時間が発生しないため、空き時間を有効活用できることも特徴です。
ただし、住所を公開しにくいため集客面で不安があったり、同居人に配慮しなければならなかったりするため、場合によっては出店が難しいことがあるかもしれません。
一方、テナントやマンションなどを借りて出店する場合、ターゲット層が集まる地域の物件を借りることで集客しやすくなるでしょう。
しかし、毎月賃料が発生するほか、敷金や礼金、保証金などさまざまな費用が発生するため、コンスタントに売上を上げていかなければ経営が厳しくなってしまいます。
メリットやリスクを整理しないと
必要な資格を取得する
エステの開業にあたり、資格取得は必須ではありません。しかし、サービスの質を証明したりお客様からの信頼を得たりする上で、資格を持っているメリットは大きいといえます。
代表的な資格としては、次の3種類が挙げられます。
- 一般社団法人日本エステティック協会
- 一般社団法人CIDESCO(シデスコ)
- 一般社団法人日本エステティック業協会(AEA)
開業後でも取得するのは遅くないため、空いた時間を有効活用して資格取得を考えてみると良いかもしれません。
コンセプトを決める
競合店と差別化してより多くのお客様に来店してもらうためには、興味を引くコンセプトを確立させることがポイントです。
競合店には負けない強みや自店のイチオシメニューを押し出し、一貫したコンセプトを考えてみましょう。
コンセプトを決める際は、ターゲットが抱える悩みを明確に考え、サロンを選んでもらう理由を考えることがおすすめです。
サロンの軸となるのでしっかり考えましょう
資金計画を考える
エステの開業時には、資金が必要です。必要な金額は、サロンの形態や開業場所、コンセプトなどによって異なりますが、予算を決めておくことでスムーズに出店準備を進めやすくなります。
コンセプトに合わせて内容をリニューアルする場合、必要な費用は多くなりますが、ブランド力を高められるでしょう。
また、費用を抑えて内容を質素にする場合はより高いサービスの質が求められますが、費用を抑えて出店できます。
資金計画については、コンセプトを決めた後に考えることで費用を最小限に抑えやすくなります。
- POINT
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- 大まかな予算を決めておく。
- 予算を抑える場合はサービスの質を高める。
- 先にコンセプトを決めておく。
設備や備品を導入する
手を使った施術のみでサービスを提供できる場合は必要ありませんが、エステ機器が必要な場合は、設備や備品を導入しましょう。
設備や備品を整えることで、施術レベルを統一させたり、施術にかかる時間を短縮して回転率を高めたりできます。
ただし、エステ機器を導入するとそれなりの費用が必要になるため、本当に必要なのか、十分に検討した上で準備を進めることがポイントです。
- POINT
-
- 設備を導入することで、同一レベルの施術を提供したり、回転率を高めることもできる。
一人でエステ経営する際の注意点やリスク
主な注意点・リスクとしては、次の6つが挙げられます。
- 施術中は他の業務に対応できない
- 代わりの従業員がいない
- 売上に上限がある
- スキルアップしにくい
- 予約を調整しにくい
- 待っているお客様への対応が難しい
1つずつ解説しますので、対策を取っていけるようにしましょう。
施術中は他の業務に対応できない
一人で店舗を回していると、どうしても施術中は他の業務に対応できないため、予約の電話を受けられないことがあるでしょう。
対処法としては、ネット予約に対応したり、留守番電話を受けられるように設定したりすることが挙げられます。また、着信には必ず折り返しの電話を入れることで、お客様に悪印象を与えてしまうのを防げます。
既にリピートしてくれているお客様に対しては、アフターカウンセリングの際に次回の予約を入れてもらうようにすると、電話やメールなどで後日対応する手間をカットできるでしょう。
いろんな状況を想定して、工夫しないといけないね
代わりの従業員がいない
一人で経営する場合、代わりの従業員がいないため急な体調不良時に対応できなかったり、予約ミス・ブッキングなどが発生してしまったりする可能性があります。
まず体調管理をしっかりと行うことが大切ですが、万が一のケースも想定しておくと安心です。
具体例としては、こちらの都合で施術できなくなってしまったお客様には次回の来店時に何かサービスを行うと良いかもしれません。
また、近隣の信頼できるサロンと提携しておき、人手が足りない場合に相互にお客様を受け入れできる環境を整えることも対処法の一つです。
- POINT
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- 体の自己管理は基本。
- 万が一のことも想定して対応できる選択肢をつくっておく。
売上に上限がある
従業員が自分しかいないため、1日のなかで施術できる時間がかなり限られてしまいます。そのため、売上に上限があることにも注意が必要です。
より利益を多く確保するための対処法としては、単価を下げないように追加オプションを提供できるような工夫をしたり、お店で販売する商品を買ってもらえるようにPRしたりすることが挙げられます。
また、出来るだけ回転率を上げることが重要になるため、単価やサービスの質を落とさずに効率的に施術できる環境を整えましょう。
時間は限られるから単価を上げていかないとね
スキルアップしにくい
一人で仕事をすることになるため、相談できる相手が身近にいないことも特徴です。そのため、施術スキルを今以上に高めることが難しく、頭打ちになってしまう可能性もゼロではありません。
対処法として、経営セミナーや技術セミナーに参加することが挙げられます。新しい知識を取り入れるだけでなく、同業者との交流機会を増やすことで、自分自身の成長に繋がるでしょう。
同業の仲間がいると心強いな
予約を調整しにくい
一人で全てのお客様に対応するとなると、予約を調整しにくいことがデメリットとして挙げられます。
予定をパンパンに入れすぎると残りのスケジュールが詰まってしまう可能性もありますし、お客様の希望通りに予約を入れていると微妙な空き時間が発生してしまうかもしれません。
そこで、事前に予約できる時間枠を設定しておくことで、予約管理が簡単にしやすくなります。複数の時間帯をバラバラに管理しようとするとミスが発生しやすくなるため、シンプルな仕組みで統一することがポイントです。
- POINT
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- 余裕を持ったスケジュールにする。
- 予約管理のサービスなどを利用してミスを防ぐ。
待っているお客様への対応が難しい
店舗の形態にもよりますが、自宅サロンの場合は待合スペースを十分に確保することが難しいでしょう。そのため、先に施術しているお客様がいる時に、次のお客様がお店に到着して待ってもらう必要がある場合、対応が難しいことが挙げられます。
対策として、まずは予約の時間に余裕を持たせることが大切です。しかし、急なトラブルなどにより、どうしても待ってもらわなければならないこともあるでしょう。
その場合は、待合スペースをしっかりと用意しておくか、難しい場合は近隣のカフェやお店など時間を潰せる場所をお客様に伝えることで対応できます。
色々な状況に備えておきましょう
まとめ
今回は、一人でエステ経営する方法や気をつけるべきポイントなどを紹介しました。
個人がエステサロンを出店するケースは多くありますが、数年後も継続できている割合は1割未満となっているため、経営に必要な知識を身につけ、より入念な準備を行うことが欠かせません。
本記事を参考に、一人経営を成功させられるようにしていきましょう!