エステティシャンの年収はいくら? 給料や収入を把握し独立タイミングを知ろう
お客様に美を提供する華やかな世界に見える美容業界ですが、現実は
「年収が低い」
「就労環境が悪い」
など課題が山積みです。
しかし、そんな美容業界の中でも、エステティシャンの年収は高い位置づけにあります。
「雇われている場合と、独立した場合とではどれだけ年収が変わるのか」や「独立するタイミング」について解説していきます。
高い年収が望めるサロンの特徴についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
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美容業界の年収は他業界よりも低い?
美容業界の年収は他業界よりも低いです。
日本の平均年収(国税庁調べ)は約461万円なのに対し、美容業界の年収は約329万円という格差が見られました。
これでも美容業界の年収は前年に比べ5.9%増えています。
この増加は美容師の働き方のバリエーションが増えたことにより、潜在的美容師が現場復帰したのが理由と思われます。
なぜ美容業界の年収が低いのかというと、昔のインターンシップ制度の名残があるからです。
「免許がないから」と無償もしくは低報酬でアシスタントを使ってきたため、現在でも免許があるにも関わらず、アシスタント自体の価値が低く見られ続けています。しかし、理容師法・美容師法ともに平成14年3月31日でインターンシップ制度は廃止され、免許を持たない者は施術としてお客様へ触れることが禁止されました。
そのほかにはボーナスや残業代が出ないことや、低単価サロンの登場で生き残りのため、メニュー単価を落としすぎたあまり、人件費を削らなければいけない状況になっているサロンが出てきたことも原因のうちでしょう。
インターンシップ制度廃止や働き方改革の流れ、活躍場所の増加や変化によって、昔より美容業界の年収はわずかですが上がりつつあります。それでも平均と比較すると、まだまだ年収は低いのが現状です。
厳しいなあ
- POINT
-
- 美容業界の年収は約329万円
- 昔のインターンシップ制度の名残がある
- 平均と比較すると、まだまだ年収は低い
雇われと独立後エステティシャンの年収
美容業界の中ではエステティシャンの年収は高いほうです。
サロンに雇われているエステティシャンの年収は約300万〜400万円と言われています。
しかし、独立後は300万円以下〜1,000万円以上と大きく幅があり、夢はあるものの厳しい世界でもあるようです。
まず雇われている場合、サロンの規模や立地によって年収は大きく変動します。大型サロンだと福利厚生の充実やボーナスがあったり、役職につくことにより大幅に年収が上がったりします。歩合制を採用しているサロンだと、がんばった分だけ給料も増えるでしょう。
一方で地方にあるサロンや小規模サロンとなると、年収は下がる傾向にあります。
単価の高いメニューは専用のマシンが必要なことが多く、小規模サロンでは導入が難しくなかなか客単価を上げられないのが現状です。そのほか地方では高単価メニューのニーズがなかったり、大型サロンとは別の戦略で生き残ったりする必要があります。
独立後の年収に幅があるのも、独立後は地方などで個人サロンを経営する人が多いからです。さらに最初は店舗維持費や広告費などにほとんど使われ、手元に残るお金は雇われのときよりも少なくなります。
「癒やし系サロン」や「自宅サロン」といった小規模サロンの経営は、うまくいっても年収500万円ほどが限界値。その壁を乗り越える戦略を打ち出せたサロン経営者が、1,000万円以上の年収を手にできます。
都心の方がニーズはありそう
- POINT
-
- エステティシャンの年収は高い
- エステティシャンの年収は約300万〜400万円
- 地方のサロンや小規模サロンは年収は下がる
独立するタイミング
独立を考えるタイミングはさまざまですが、年齢でいうと30代以降で独立をする方が多いようです。
独立するためには技術習得はもちろんですが、マネジメント経験やビジネスセンスが必須です。
またエステティシャン自体には資格はいりませんが
- 認定エステティシャン
- ネイリスト
- アロマセラピスト
- リフレクソロジスト
などの資格を持っていたほうが、独立した際の集客に有利なのはいうまでもありません。
こういった独立に必要な「技術習得」「マネジメント経験」「資格取得」を揃えられるのが、30代頃だということでしょう。しかしエステティシャンとして独立した直後は、雇われていたときとは比べ物にならないつらさを覚悟しなければなりません。たとえば次のようなことです。
- 売上のほとんどが店舗維持費や広告費などに消える
- 給料は雇われていたときよりも確実に下がる
- 接客・施術・クレーム処理・受付などの業務を1人でしなければならない
- お客様優先になり時間の融通がきかなくなる
- 明確な戦略・目的がないと失敗する
- そもそもの資金力がないと厳しい
こういった厳しさを乗り越えられる自信がついたときが、独立のタイミングといえるかもしれません。
独立したいなあ
雇われでも高い年収を望めるサロンの特徴
雇われで高い年収を望みたいのならば大型サロンで働くのが良いでしょう。将来性を見込んで個人経営のサロンで雇われるのも夢がありますが、大型サロンで高い年収を望める理由は以下のとおりです。
- 設備が充実しておりトータルケアが可能なためお客さんが多い
- 大型サロンだと役職につくことにより給料が上がる
- 都心にある場合がほとんどのため単価も高い傾向にある
- 時間外練習も残業扱いにしてくれる
- 福利厚生や手当が充実している
- 社内の講習会など、新しい知識や技術を学べる環境が整っている
→知識や技術は収入に繋がる
大型サロンで働く大きなメリットは「役職につけば給料が上がる」ことではないでしょうか。また役職が上がるにつれて役職手当も増えていきます。
そのほか「福利厚生」や「手当」の有無は給料に大きく影響するでしょう。
手当内容はサロンによって異なりますが、先ほどの役職手当に加え
- 指名手当
- 施術手当
- 物販手当
- 資格手当
- 遅番手当
などなど、多種多様な手当があります。
それに加え「歩合制」や「ノルマ制」を取り入れているサロンであれば、頑張れば頑張るほど給料が上がります。自分の働き方やスキルを最大限活かせる環境のサロンで働くことが、高い年収を得る近道でしょう。
どんな環境を選ぶのか、じっくり考えましょう
まとめ
他業界よりも年収が低い美容業界ですが、その中でも高い年収であるエステティシャン。
独立を考えると甘い世界ではありませんが、成功の先には日本の平均年収を大幅に上回ることができる夢もあります。
また独立はせず、雇われでエステティシャンを続けていくのも堅実的といえます。どちらの道を選ぶにせよ、自分の力を最大限に発揮できる環境で働くことが大切です。