美容師はきつい職種? 気になる年収・給料の実態について

かつて美容師という職業は「きつい」「帰れない」「給料が安い」というネガティブな3K職業といわれていました。しかし、近年では「かっこいい」「きれい」「感謝される」といった、ポジティブな3Kの職業に変化しつつあります。では美容師の年収とはどのくらいなのでしょうか? 紹介していきます。

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気になる美容師の給料システムは?

美容師になるためには国家試験を受け、国家資格である【美容師免許】が必要になります。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の2018年の統計を軸に平均年収・初任給・賞与・手当などの給料システムについて掘り下げていきましょう。

美容師の給料は安い?年収は低い?

美容室の店内

美容師の職業は立ち仕事や練習などなかなか家に帰れない、しかも給料は安いというイメージがありました。しかしいまの若い世代の人からのイメージは「かっこいい」「きれい」そしてお客様に「感謝される」というポジティブなイメージ職業です。では収入面はどうでしょうか?

美容師の収入
  1. 平均年収:302万2900円
  2. 平均年齢:32歳
  3. 勤続年数:7.3年
  4. 所定内労働時間:173時間
  5. 超過実労働時間:8時間
  6. 現金給与額:24万5900円
  7. 現金給与額:24万5900円
  8. 年間賞与その他手当:72,000円
  9. 同一時間の予約の制限やマンツーマン施術
  10. シフト制導入による密状態回避

上記となっております。日本人の平均年収は432万円といわれていますので収入面で恵まれているとは言えません。

近年はヘアースタイル、カラーもトレンドも多種多彩となり、美容師に求められるスキルレベルも非常に高くなりました。そのためお客様のニーズに応えるためにも美容師にランクをつけるランク制を取り入れる美容室が増えています。これは主に経験やスキル、売上など様々なものを基準に決められます。このランク制が美容師の一般的な給与システムといえます。ランクと平均月収について紹介致します

美容バサミと櫛

美容師ランクと平均月収について

アシスタント

先輩の補助的作業や、シャンプー・マッサージ・雑務などをメインとする下積みの期間です。

平均月収 13~18万円

スタイリスト

アシスタントの下積み時代を経てカット・カラー・パーマなどの施術を全てのお客様に対応します。また、お客様からの予約氏名もとることができます。収入もアシスタント時代に比べ増加し歩合制が導入されることが多いです。ここからが【美容師】としてのスタートになります。

平均月収18~30万円(歩合含む)

トップスタイリスト

スタイリストの次のランクです。人気・サービス・技術などの実力がつかなければ、ランクアップをすることはできません。ここからのランクは歩合率での割合が増えてきます

平均月収25万~50万円(歩合含む)

ディレクター

名実ともに実績を重ねお客様からもお店、社長からも信頼される立場です。お店のアシスタントの教育係など今まで関わってこなかった育成面でも頼られる立場となります。

平均月収35万~70万円(歩合含む)

アートディレクター、マネージャー、店長

スタイリストとしての最上位ランクとなります。美容師以外の仕事としてお店やスタッフの管理などを行うこととなり、経営者側のポジションとなります。ここまでくると年収1,000万円以上も夢ではありません。

平均月収50万円~120万円(歩合含む)

美容師の年収が低い理由

新3Kのイメージが強くなってきている美容師ですが年収が平均302万円と低いです。なぜ低いのでしょうか? 理由や経緯を探っていきましょう

これは利益率が大きくかかわってきています。利益率とは売上から固定費(人件費+家賃+光熱費+諸経費)を引いた総売上から算出した割合になります。美容室の平均利益率は2~5%となっています。

ではこの利益率はどうして低いのでしょうか? それは生産性が低いという大きな理由があります

1人のお客様にかける時間と手間がある割には、客単価が低いため利益が上がりません。美容業界は現在店舗数が増え続けています。そのため低価格競争が始まり1,000円カットや低価格の施術などになっているからです。集客を増やし売り上げの拡大を目指していても、単価が下がり生産性や利益の減少につながるといった深刻な状況が業界を襲っています。

美容室内観

国家資格が必要である職種の平均年収

それでは美容師と同じように国家資格が必要である職種の平均年収を見ていきましょう。

平均年収
  1. 医師:1100万円
  2. 弁護士:1094万円
  3. 会計士:720万円
  4. 建築士:650万円
  5. 薬剤師:530万円

一部ですが、国家資格が必要となる職種は一般平均年収を上回っています。美容師の平均年収はまだまだ追いつけていません。しかし、美容師は資格とスキルがあれば、どこでもいつまでも稼ぐことができる職種となります。次に美容師の様々な形態とその年収を見ていきましょう。

美容師の様々な形態とその年収

美容室開業

自分の好きなようにお店を作ることができ、休日や営業時間も自由に決めることができます。もちろん売上はすべて自分のものという大きなメリットがあります。しかし店舗運営や顧客管理などすべての責任が自分にかかります。また開業するためには十分な資金と知識が必要になります。従業員を雇うようであれば【管理美容師】や【美容所登録】に届け出が必要になります。

FCオーナー

店舗のノウハウや運営管理など、本部がサポートをしてくれるため設備費用も既存のものを使用し初期費用が抑えられるなどのメリットがあります。しかしFC店として売上の何%かロイヤリティを支払う必要があります。またブランディングや店内仕様なども自分好みにできないというデメリットもあります。

業務委託

美容室の1席をレンタルし美容室と業務委託契約を結び活動するスタイルです。お客様の施術以外はほとんど行うことのないものになります。勤務時間や給与もすべて自分次第となる働き方です。

まとめ

現在美容師に人気の働き方は【業務委託】です。非常に多くの美容師が業務委託となり活躍をしています。しかしこの業務委託も美容室側でも管理をする必要があります。シフトや入客数、入客順や給与計算など管理・確認ができるシステムが必要になります。

Mobiusでは業務委託サロンやマンツーマンサロンなど管理に時間をかけることのできない美容室に特化したシステムを提供させていただいております。詳しくはお問い合わせ下さいませ。

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