【働き方改革】フリーランス・シェアサロン
自分の美容室を持つことは、美容師の夢であり目標でもあります。しかし「人材不足が深刻なこの時代に独立開業をするのはリスクがあるのでは?」そんな事を考えたことはありませんか? 時代の変化と共に働き方は多様化し、美容室を持つことだけが「お店を持つ」という方法でなくなってきました。
働き方が選べる時代になった今、注目されているフリーランスやシェアサロンについてどんなタイプの美容師がフリーランスやシェアサロンに向いているのかを紹介します。これから美容室の独立開業を検討している美容師の人は、働き方の特徴を把握して自分に合ったスタイルを選んでみてください。
▼ 目次[表示] ▲ 目次[非表示]
フリーランス向きの美容師
フリーランスの美容師という働き方を分かりやすく言うと、契約した美容室で自分の都合に合わせ、自分の指名のお客様を施術するという働き方です。信頼関係が強い指名のお客様を持ち「マンツーマンでシャンプーから仕上げまで全て自分でお客様を担当させていただく」これはある意味、美容師の究極の喜びかもしれませんね。
歩合率は契約条件によって幅がありますが指名売上の45%〜70%の間で、業務委託よりは高くなります。美容室を持たずに、メニューや料金を自分で設定でき、得意なスタイルを極めることができ、組織にも属さない、そして歩合率も高い。うらやましい働き方にも見えますが、現実は自分の指名のお客様がいることが第一条件で、集客もすべて自分1人で行うことになるので、フリーランスという働き方ができる美容師は、それほど多くないのが現状です。
シェアサロン向きの美容師
1人営業を希望で、働く時間や美容室の場所を自由に調整しながら働きたい方には、シェアサロンという仕組みはいかがでしょうか? すでに運営中の美容室に月極や時間制でレンタル料を支払い、セット面をレンタルする方法なので、初めての独立はもちろん気軽にスタートできるのがシェアサロンの魅力です。実際、美容室の独立開業となると多くのお金と時間、そして手間がかかります。
シェアサロンの場合、独立のための初期費用はかかりませんが、サロンのレンタル料が個人売上の40%〜50%というのが一般的で、お客様が来ないと最低保証制度がないため、独立前の方が稼ぎが高いというケースも少なくありません。
フリーランス美容師として働きやすい時代へ
今年の新型コロナウイルスは美容室にも甚大な影響を与えました。4月に7都府県を対象に緊急事態宣言が出されて以降、美容室に休業要請は出なかったものの、都内を中心にやむを得ず自主休業を決断した美容室も多くありました。その後も客数は減少し、指名客をもっている美容師は徐々にお客様が戻っている状態だが、指名客が少なくデビュー間もない美容師は苦戦を強いられている。
新型コロナウイルスの影響は今後も続くと思われ、過去のように多くの集客をして営業することは難しく、お客様の人数制限をしながらの施術、自身が新型コロナウイルスに感染しないための安全対策も必要となる。また、都心の美容室では高額な家賃が経営にも負担となり、お客様も人混みを避けて都心の美容室でなく地元を選ぶようになっていく可能性もある。そうなると当然、経営を続けていくことは厳しい状況となります。
最近では、フリーランスやシェアサロンに対する意識も高く、面貸しサロンや、業務委託の形態を取る美容室が増えてきているという点からも環境が整いはじめていると言えます。ここで独立開業を目指すより、働き方が選べる時代だからこそフリーランスやシェアサロンでマンツーマンで対応する接客が求められる時代に変わっていくのでないでしょうか。
まとめ
自分のペースで働くフリーランスという選択や、シェアサロンを利用して独立開業するなど、選択理由はそれぞれ違うと思いますが、独立開業するための資金を貯めたい人、店舗を改装中のため空いている時間帯を有効活用したい人、今勤めている美容室が休みの日に副業として働きたい人などのライフスタイルに合わせた働き方もあります。
そして、フリーランスを選んだ場合も、シェアサロンを選んだ場合も、美容室側との働く条件や歩合率をしっかり決めて契約をしましょう。最後になりますが、美容室側としては空席スペースを有効活用できるし、美容師側としては自分の時間を有効活用できるという理想的な利点を活かし、お互いが気持ち良く収入を得られる関係性を築くのが大切ですね。