マツエクサロン開業資金と必要な契約手続きについて

マツエクサロンの開業には資金がかかります。ではいったいどのくらいの資金が必要となりどうやって準備をすればいいのでしょうか? 今回はこの開業資金について解説していきます。

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マツエクサロン開業に必要な開業資金

まずマツエクサロンを開業する場所として複数の選択肢があります。

  • 貸店舗
  • 賃貸マンション
  • レンタルサロン
  • 自宅

etc…

上記がマツエクサロンを開業するにあたり主に選ばれる場所となります。お店の形態や規模・地域によって必要となる開業資金は異なります。

そこでそれぞれの場所でマツエクサロンを開業した場合の開業資金の目安を設定しました。なお開業資金は自己資本の他に、日本政策金融公庫による新創業融資制度などが存在します。しかし開業資金を全額融資で賄うことは難しく、約3割の自己資金が必要となります。

OPENの看板をかけたお店の扉

賃貸物件で開業する場合

賃貸物件には大まかに2パターン存在します。開業場所の選択肢として【貸店舗】または【賃貸マンション】が存在します。貸店舗で開業することに大きな問題はありませんが気を付けなければいけないのは賃貸マンションで開業する場合です。基本的に住居として契約した賃貸マンションで、勝手にマツエクサロンを開業することは賃貸契約上、重大な契約違反となります。また集客サイトへの掲載もできなくなる可能性が大きいため注意が必要です。

そのため賃貸マンションで開業する場合はSOHOタイプの賃貸マンションを探す必要があります。

SOHOとは

”Small Office Home Office” の略語で、小さなオフィスや自宅を仕事場とする働き方、またはその仕事場、物件のこと。場所や時間にとらわれないワークスタイルのひとつとして注目され、SOHO可の賃貸物件も増加しています。

SOHOタイプの賃貸マンションであれば、貸店舗に比べ初期費用(敷金、礼金)を安く抑えられることが多いです。近年ではSOHOタイプのデザイナーズ賃貸物件も多く存在し内装費用も不要でおしゃれなサロンを開業することが可能です。

家賃8万円のSOHO物件で開業する場合の開業資金目安
  • 物件取得費80万円
    敷金24万円/礼金24万円/保証会社8万円/仲介手数料8万円/初回家賃8万円/各種保険等
  • 家具費用10万円
    施術ベット2万円/施術者チェア1万円/ワゴン1万円/ホットキャビ等
  • 材料費20万円
    つけまつげ・グルーなど
  • 広告宣伝費30万円
    ホットペッパービューティーやminimoなど
  • 運転資金150万円
    3か月~6か月の生活費・家賃・広告費が必要になります
  • 合計290万円

自宅で開業する場合

自宅でマツエクサロンを開業する場合も保健所への美容所登録が必要になります。そのためいくら自宅であっても保健所の指定する美容所としての要件を満たす内装・設備を整える必要があります。自宅をサロンとして開業する場合の注意点としては光熱費などの経費も店舗と自宅で分ける必要があります。

自宅でマツエクサロンを開業した場合
  • 物件改装費100万円
    施術ルームとして13平米(約7畳)以上を確保する必要があります。床材も不浸透性材にする必要があります。
  • 家具費用10万円
    施術ベット2万円/施術者チェア1万円/ワゴン1万円/ホットキャビ等
  • 材料費20万円
    つけまつげ・グルーなど
  • 広告宣伝費30万円
    ホットペッパービューティーやminimoなど
  • 運転資金80万円
    家賃負担が無いため運転資金は少なめ(3か月)で大丈夫です。
  • 合計240万円

レンタルサロンでマツエクサロンを開業する場合

レンタルサロンも他テナントと同様に保健所への美容所登録が必要になります。そのため事前にレンタルサロンへ美容所登録を行ってよいか確認する必要があります。

自宅でマツエクサロンを開業した場合
  • 物件改装費100万円
    施術ルームとして13平米(約7畳)以上を確保する必要があります。床材も不浸透性材にする必要があります。
  • 家具費用10万円
    施術ベット2万円/施術者チェア1万円/ワゴン1万円/ホットキャビ等
  • 材料費20万円
    つけまつげ・グルーなど
  • 広告宣伝費30万円
    ホットペッパービューティーやminimoなど
  • 運転資金80万円
    家賃負担が無いため運転資金は少なめ(3か月)で大丈夫です。
  • 合計240万円

マツエクサロン開業の内装条件

マツエクサロンを開業するには、保健所への美容所開設届出書が必要です。届出書を提出すると次は、保健所職員による施設の現場確認検査が行われます。つまり確認検査をパスしないと、マツエクサロンを開業する事が出来ません。

装着前のマツエク

保健所職員によるマツエクサロンの開業店舗の確認ポイント

  • 床及び腰板

→床及び腰板にはコンクリート、タイル、リノリューム又は板等の不浸透性材料を使用すること。マツエクサロンの床材は、絨毯や畳など水が浸透する素材はNGという事になります。フローリングや長尺シートならOKです。

  • 洗場

→洗場は、流水装置とすること。都市条例により、マツエクサロンだけの開業の場合、シャンプーユニットの設置は緩和措置により免除されているケースが多いです。
→シャンプーユニットは不要な場合でも、手洗い場所は必ず必要です。

  • 採光及び照明

→美容のための直接の作業を行う場合の作業面の照度が100ルクス以上を確保できる設備を有すること。間接照明だけのマツエクサロンの場合、明るさが足らないと指摘を受ける場合もあります。

  • 換気

→美容所内の空気1L中の炭酸ガスの量を5㎥以下に保つことができる施設構造を有すること。マツエクサロンを開業する場合、施術場所に窓または換気扇が必要です。閉鎖された空間ではマツエクサロンは開業出来ません。

  • 待合所

→美容所には待合所を設け、作業場と区分すること。マツエクサロンを開業する場合、施術場所とお客様の待合スペースの設置が必要になります。

  • 面積

→美容所の作業場及び待合所の面積の合計は、13㎡以上とすること。マツエクサロンを開業する場合、施術場所とお客様の待合スペースの合計で、最低限13平米(=3.93坪=7.85畳に相当)を確保する必要があります。

※店舗物件を決める際、事前に確認検査の基準が満たせられる店舗物件を選択する必要があります。

関連記事:マツエク独立開業ガイド〜アイリスト成功への道

マツエクサロン開業に必要な契約手続き

手続きに必要な複数の封書
マツエクサロンを開業するために必要な契約
  • 光熱費関連
  • クレジットカード決済
  • ネット予約システム/ ホームページ
  • 防犯・セキュリティー(必要に応じて)
  • マツエクサロン向けにオススメな店舗賠償責任保険
  • 媒体掲載の契約
  • 有線などの音楽関連
  • インターネット回線・電話契約
  • 塵処理契約
  • スマホ決済Paypayなどの導入

マツエクサロン集客方法

マツエクサロンの店舗に集客しようとした場合、多くの方はホットペッパービューティーに頼りがちとなります。しかしどうしても再来率を上げることができずに広告費がオーバースペックとなってしまいます。そこで再来率を上げるためにおすすめしたいのがサロン専用アプリケーションです。そんな中Mobiusにはプッシュ通知や予約のリマインド通知など顧客が固定化するための仕組みがいくつも組み込まれていますのでぜひご検討くださいませ。

まとめ

マツエクした目元

マツエクサロン独立開業ガイドはいかがでしたか?

マツエクサロンの開業には美容師免許が必要な分、他のネイルやリラク・エステ系の業種に比べると参入障壁高いです。

しかし初期投資で掛かる開業資金はヘアサロンなどに比べたら格安とも言えるので技術と接客、店舗の立地が良ければ軌道に載せやすいジャンルでもあります。

なお、マツエクサロンは保健所への美容所登録が必要な分、内装設備など各種制限が入り物件選びに制約が出てしまうので物件探しの前に最寄りの保健所に一度相談される事をおススメします。

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