美容師が1人で独立する場合の開業資金や売上、収入はいくら?

美容師 独立

美容師の方なら将来は独立して自分のお店を持ちたいと言う夢や希望に向かって日々努力されていると思います。

独立するなら今以上に出来ると意気揚々と考える方、逆に1人で自分の世界観を出しながらやりたいようにやると考える方、色々な独立方法がありますが、まずは1人で独立するのに必要な事を理解していきましょう。

そこで、ここでは1人で独立するにあたって知っておかなければならないことを解説していきます。

開業資金はどの位必要なの?
どの位の売上が必要なの?
収入はいくらになるの?

色々な不安材料があると思いますので詳しく解説していきますね。

美容師が1人で独立する場合の開業資金

美容師が独立する場合、1人であろうと従業員を雇用する場合でも、店舗をどこにオープンさせるかは非常に重要な項目になります。

退職される美容室の条件もあるでしょうし、路面店なのか階上なのかでも集客率が変わってきます。

不動産契約に必要な費用

この物件選びこそが美容室を運営していくための要になる「不動産契約」の費用になります。

物件より、保証金や家賃の金額が変わってきます。また、地域によっても変わります。テナント物件の場合、一般的には保証金として家賃の10ヶ月前後の金額が必要になります。

取り扱う不動産業者への仲介手数料として、家賃の1ヶ月分位の費用も必要になります。また、駐車場があるのか、近くに借りられるところがあるのか、近くにコインパーキングなど有料でも駐車場があるのかも重要なポイントになります。

さらに、物件によっては共益費など物件を取り巻く環境維持のための費用がかかることもあります。

物件探しの時には、初期費用でいくらかかるのか、毎月の費用はいくらになるのかを金額で把握しておきましょう。

point

  • テナント物件は保証金として家賃10ヶ月前後の金額が必要
  • 美容師独立

    店舗の内・外装費用

    つぎに内外装費用ですが、これもこだわれば費用がかさんでいきます。内装業者にもよりますが、坪当たり40万~50万位が目安になります。(床、壁、什器・備品を含む)

    見積もり内容で細かくチェックし、内装業者と打ち合わせしてイメージを形にしていきましょう。また、外部の看板等においては、出店地域の条例により制限されるところもあります。予め、制限内容を把握しておく必要があります。(不動産契約時に確認しておくこと)

    美容器具費用

    お客様が直接触れられる場所だけに器材の印象も大きくなってきます。

    セット面(鏡)は何台?
    セット椅子は何台?
    シャンプーブースはどうする?
    促進器はどうする?
    ワゴンは何台?

    設置する数量にもよりますが、1人でのオープンであれば200万円前後が目安になります。

    ただ、美容機材は、リース契約など、月々払いにすることにより初期費用から省くことも可能にはなりますが、リース(クレジット)契約にかかわる金利が発生することは把握しておきましょう。

    薬剤・美容商材の仕入費用

    使用する薬剤はどこのメーカーのどの薬剤を使用するのかも決めておきましょう。ただ、薬剤に関しては、日進月歩進化していきますので、その時代に合わせて変える必要性もあります。

    ヘアカラー、パーマ、ストレート、サロントリートメント、シャンプー、トリートメント、処理剤・・・

    カップ、ハケ、マドラー、デジタルスケール、ロッド、ペーパー、輪ゴム、タオル、クロス、ドライヤー、アイロン、コーム、ブラシ、シザー、スプレイヤー、アプリケーター、バリカン、トリマー、消毒器、タイマー、ゴム手袋、キャップ、ピン類、ダックカール、合わせ鏡などなど。

    店販用商材、シャンプー、トリートメント、スタイリング剤、化粧品、ドライヤー、アイロン、美容小物などなど。

    必要な商材はたくさんありますので、書き出してチェックできるようにチェックシートを作成しておくとよいでしょう。取り扱いメーカーにより取引する美容ディーラーも決まってきますので、事前に調べておきましょう。

    仕入費用としては、30~100万円位になります。

    運転資金

    美容師独立

    お店を構えることにより経営者となります。

    月末になれば請求書がたくさんきます。取引内容の支払日をすぎる事の無いように支払います。これを破ると取引が出来なくなることもあります。店の運営がスムーズに行えるように運転資金として、必要な経費合計の約3か月分を保持しておくことが必要になります。

    いざと言うときの為の資金源になります。

    シミュレーション

    実際にいくらの開業資金が必要なのか、下記の条件下のもと金額を算出してみます。

    開業資金のシミュレーション条件として
     坪単価        :2万円
     保証料+仲介手数料  :8ヶ月+1ヶ月の9か月分
     内装費        :40万円/坪
     美容器具       :150万円
     薬剤・美容商材仕入費用:70万
     薬剤・美容商材仕入費用:予測売上の20%
     運転資金       :予測売上の80%の3ヶ月分
     1人当たりの売上高  :60万円/月
     1客当たりの客単価  :6000円

    例として(8坪の店舗の場合)

    坪単価
    20,000

    8坪

    家賃
    160,000

    家賃
    160,000

    9ヶ月分

    保証料
    1,440,000


    400,000

    8坪

    内装費
    3,200,000

    美容器具
    1,500,000

    美容器具
    1,500,000

    薬剤等仕入
    700,000

    薬剤仕入等
    700,000

    売上
    600,000

    必要経費
    80%

    480,000

    480,000

    3ヶ月分

    運転資金
    1,440,000

    開業資金合計 8,280,000

    これは1例にすぎませんが、より具体的な数字が見えてきたら四角の中の数字を入れ替えて計算してみてください。より現実的な数字が見えてきます。借入先をどこにするかにもよりますが、自己資金比率が30%位あり、事業計画書の作成等がしっかりしていると借り入れもスムーズに行えることでしょう。

    美容師が1人で独立した場合の売上

    美容師独立

    概算ですが開業資金の目安が分かったところで、次に1人で売上をどこまで作れるのかをシミュレーションしていきましょう。

    売上予測
    営業日数:24日(隔週に連休有りの場合)
    客単価 :6,000円

    売上高 月間客数 1日客数
    500,000 83.4 3.48
    600,000 100.0 4.17
    700,000 116.7 4.87
    800,000 133.4 5.56
    900,000 150.0 6.25
    1,000,000 166.7 6.95
    1,100,000 183.4 7.64
    1,200,000 200.0 8.34

    上記の表で客単価を6,000円の固定で計算しています。

    この表を基に、1日8時間労働、1人当たり2時間の施術内容として、1日に施術可能な客数は約4名になります。

    この場合だと、約60万円の売上高になります。売上を上げていくには、労働時間を増やして施術客数を増やしていくか、客単価を上げていくか、技術売上だけでなく店販売上をつくっていくかしかありません。

    仮に100万を目標にした場合、1日約7人×24日営業 168人/月施術客数

    客単価6,000円以上が必要になります。

    また、1人当たりの来店サイクルが3ヶ月と設定した場合、168人×3ヶ月で504名分のカルテ枚数が必要になります。この約500名の集客をどうするのかを考えなくてはなりません。

    どんな宣伝広告をして、どんな販促をすることでお客様の気持ちをつかめるのか?さらに、そのお客様方をリピートして再来店していただくにはどんなことをすればいいのか?

    より具体的に実行していく事が求められます。

    さらに、これは8坪サロンのままで算出していますが、1人で90万以上の売上をつくるには、セット面・セット椅子の数量を増やし、回転効率を上げないと処理できない人数になってきます。早々に改装しなくてはならなくなり、支出も多くなり利益が減少することになります。売上目標に合わせた店舗設備を最初から考えなくてはなりません。

    美容師が1人で独立した場合の収入

    美容室を経営していく中で、必要な経費は概算で、

    原価(材料費) 10%
    人件費 35%
    地代家賃 10%
    販促費 10%
    その他諸経費 15%
    合計諸経費 80%
    経営者の収入 20%

    経営者の収入は概算で売上の20%位になります。但し、1人で独立する場合は従業員がいない為20%+人件費35%で55%位が収入になります。

    しかしながら、借り入れの返済額はここには入っていませんので、個人所得から引かれることになります。また、所得税、消費税、住民税、固定資産税などの各税金健康保険料の納付通知書は、確定申告後に通知が来ますので、この支払い分は貯金しておかなくてはなりません。(前年度収入額により算出されます)収入を多くするには、売上を増やしていくしかないのです。

    収入シミュレーション

    売上高 経営者
    の収入
    諸税金・国保 借入返済額 手取金額
    500,000 275,000 ▲○○,○○○ ▲71,377 163,000
    600,000 330,000 ▲○○,○○○ ▲71,377 218,000
    700,000 385,000 ▲○○,○○○ ▲71,377 273,000
    800,000 440,000 ▲○○,○○○ ▲71,377 328,000
    900,000 495,000 ▲○○,○○○+消費税 ▲71,377 383,000
    1,000,000 550,000 ▲○○,○○○+消費税 ▲71,377 438,000
    1,100,000 605,000 ▲○○,○○○+消費税 ▲71,377 493,000
    1,100,000 605,000 ▲○○,○○○+消費税 ▲71,377 493,000
    1,200,000 660,000 ▲○○,○○○+消費税 ▲71,377 548,000

    借入返済額828万円の70%分として579.6万円に金利2.5%として計算
    運転資金の場合には、最長5年以内、設備資金は18年以内の返済

    計算例

    運転資金5,080,000×70%=3,556,000/60回×2.5%=60,748

    設備資金3,200,000×70%=2,240,000/216回×2.5%=10,629

    支払合計71,377/60回(運転資金+設備資金)

    61回目以降216回まで10,629円の支払いになります。(設備資金のみ)また、手取金額に於いては税金の金額が不明のため、計算できませんが、

    仮に月平均40,000で算出した手取り金額を表示してあります。月90万以上の売上の場合には年間売上が1,000万を超える為、消費税の課税業者になります。

    したがって、翌年から消費税額分が支払額にプラスされ支払額が増加します。

    美容師の夢でもある独立

    美容師独立

    今現在の給与と手取金額とその売上金額と今現在の個人売上金額を良く照らし合わせて見てください。独立するタイミングが見えてくるはずです。

    それまでに何を習得しなければならないのかも見えますよね。

    独立でシェアサロンがオススメな理由

    これまで個人でのサロン経営を目的とした独立の仕方について解説してきましたが、近年、よりリスクの少ないシェアサロンという独立の仕方がオススメなのです。

    美容師になったら技術力をつけ、独立して自分のお店を持つことが夢でもあります。

    しかし時代は変わり、美容室の店舗数も激増し、集客・運営能力などの経営力が必要とされる時代になりました。現実に美容室が開業して3年以内に90%以上のお店がつぶれてしまうと言う数字も出ています。

    これからの新規開業はお店を持つメリットよりもリスクの方が高い時代とも言えます。そこで注目され始めたのが業務委託・フリーランスという働き方です。

    この働き方の美容師を雇用しているお店がシェアサロンという新しい形になります。これは、お店を持たずにそのお店の一部を借りて施術する仕組みになります。

    契約内容にもよりますが自己物件を所有することより費用は格段に抑えられます。また、お店側も空きスペースを有効活用できるので、お互いにメリットがある仕組みなのです。

    美容師の業務委託

    美容室が集客したお客様と、新規客を契約の歩合で働く形態です。就業条件は個人と美容室で取り決めます。

    個人は個人事業主として確定申告が必要になります。基本的には、マンツーマンでシャンプーから仕上げ・会計・お見送りまですべて個人が担当します。契約内容にもよりますが、歩合率は50%前後になります。

    美容師のフリーランス

    個人の指名顧客を自分の都合よい時間だけサロンを借りて施術する形態です。

    歩合率は50%以上と業務委託より高くなりますが、指名のお客様がいることが条件になります。働く時間など、個人で管理できるので自己のライフスタイルをより自由により効率よく収入を増やせることが出来ます。

    シェアサロンの魅力

    1、低コストで開業

    独立にはお金と時間と手間がかかります。

    シェアサロンだと多数募集している中からお店を選んで契約内容を精査するだけ。最近では、細かな備品すらレンタルできるシェアサロンもあるので、契約するだけで必要最小限の備品で始められる時代でもあります。

    2、働く時間を自由に調整できる

    予約も休みも自身で自由に調整が可能になります。

    予約時間以外は自己のスキルアップにも、休息にも、お子様との共有時間も作れます。

    3、立地の良い美容室で開業

    自宅から通いやすい場所や、高い集客力が見込める都市部、利便性の良い場所、自然に囲まれた場所など選択方法はいろいろ。

    自身の事、客層の事、収入の事などのバランスを考えて選択できます。

    美容師独立

    4、サロンの運営ノウハウも学べる

    これからの時代、独立開業には技術力はあって当たり前。

    それよりも、開業ノウハウから売上管理、従業員を雇用するのであれば、あらゆる教育に始まり技術力を身につけさせながら、さらには人間力も身につけさせないと一般的なスタイリストにはなれません。

    その一連の運営能力や美容室を繁盛させる経営力を学ぶことも、体験しながら習得できるのは大きなメリットとなるでしょう。

    シェアサロンの収入シミュレーション

    売上高 経営者
    の収入
    手取金額 シェアサロン
    50%還元
    諸税金・国保
    を差引
    500,000 275,000 163,000 250,000 210,000
    600,000 330,000 218,000 300,000 260,000
    700,000 385,000 273,000 350,000 310,000
    800,000 440,000 328,000 400,000 360,000
    900,000 495,000 383,000 450,000 410,000
    1,000,000 550,000 438,000 500,000 460,000
    1,100,000 605,000 493,000 550,000 510,000
    1,200,000 660,000 548,000 600,000 560,000

    シェアサロンの場合、50%還元として算出してあります。(契約内容により前後する場合があります)

    1人で独立した場合の手取金額に合わせるため、月平均40,000円の諸税金・国保分を差し引いて表記しています。

    尚、シェアサロンの場合、初期投資の運転資金5,080,000と設備資金3,200,000の828万円の自己資金と借入金額は必要ありません。

    まとめ

    自分の夢に向かって躍進している人は輝かしいですよね。美容師になってほとんどの方が夢に持つ独立

    その独立の仕方によってはハイリスクな時代背景でもあることもご理解いただけたと思います。開業資金から売上、収入額と解説してきましたが、今の自分に必要な事柄は何なのかを再確認していただけたらと思います。

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